本日、麻生首相は衆議院を解散し、8月18日公示8月30日投票で総選挙が行われることが決まりました。
自公政権は2005年「郵政民営化」総選挙で獲得した議席数を頼みに、郵政民営化だけでなく、教育基本法改悪、改憲のための国民投票法も成立させました。この間、新自由主義の「構造改革」が押し進められ、社会保障制度の切り下げ、非正規雇用労働者の増大、貧困の拡がり、中小企業の倒産、雇用不安など、将来への不安を深刻にしています。2007年参議院選挙で、改憲と「構造改革」路線の自公政権に対し、国民がNOの審判を下したにもかかわらず、首相の首を次々とすげ替えながら政権にしがみつき「解散総選挙で国民に信を問え」という声に耳をそむけてきました。マスコミは「自民か民主か」と喧伝していますが、二大政党の政権交代だけでは労働者・国民生活の困難は解決できません。総選挙で、国民生活無視の政策にNOの審判を再び突きつけ、消費税増税許さず、労働者派遣法抜本改正など、憲法を生かし国民のくらしと平和を守る政治へ転換させましょう。
大阪の橋下知事や宮崎の東国原知事などが先頭にたって、「道州制」や地方「分権」についての政党の政策を点数化すると言い、マスコミがそのパフォーマンスを取り上げ、郵政民営化選挙時のようにそれに反対するものは「抵抗勢力」であるかのように宣伝しています。しかし、彼らの言う「道州制」「分権」は、財界の長年の要求にそったものであり、公務員を減らせるだけ減らし、さらなる規制緩和で財界がもっと儲けられるしくみをつくろうとするものです。自民党の道州制推進本部は、都道府県の解体、地方公務員のいっそうの削減を道州制基本法に盛り込むことを確認しています。民主党も「分権」の名のもとに更なる合併を推進しようとしています。タレント知事たちがそのお先棒をかついでいることはきわめて危険な動きといわなければなりません。
私たちが求めているのは、本当の地方自治の確立です。国が強引に進めた市町村合併や三位一体改革で、地方は切り捨てられ、住民の安全やしあわせがないがしろにされてきました。今年の全国町村会決議でも道州制に強く反対し、地方自治のいっそうの発展をもとめています。
私たち自治体で働く労働者の仕事は、住民のくらし、しあわせを守ることです。公務公共分野の業務が「高いか安いか」の競争にさらされ、必要な人員を削られても、必死で住民生活を守る仕事をがんばってきました。しかし、保育所の民営化や自治体病院の統廃合が進められ、業務の民営化や非正規化で「官製ワーキングプア」といわれる人たちを生み出し、労働者の健康破壊やメンタル不全が大きな問題になっています。もう我慢できません。
京都自治労連では、こういった問題を解決するために、職場での要求・交渉はもとより、地域へ出て運動をすすめてきました。総選挙は、住民の暮らしを守り、憲法と地方自治が生かされる政治へ転換させる機会です。組合員の皆さんが討論と対話を広げ、自治体構造「改革」路線の根本的な転換を求めて積極的に行動されることを訴えます。職場で地域で、政治を語り、みんなで参政権を行使しましょう。
2009年7月21日
京都自治体労働組合総連合
書記長 田村 治子
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