日本を「戦争する国」にする安倍政権の暴挙を糾弾し
平和を守るために、府民との共同をさらに広げ奮闘する

 安倍自公政権は、本日7月1日、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を強行した。今回の閣議決定は、首相官邸を数万人の国民が取り囲み、史上空前の規模での全国各地で「集団的自衛権の行使容認を認める閣議決定」に反対する抗議集会やデモが行われる中での閣議決定強行であり、国民の声を無視した暴挙に満身の怒りを込めて抗議するものである。また、自民党と政権を組んでいる公明党が、この歴史的暴挙を自民党とともにすすめ、日本の若者を戦地に追いやる犯罪的役割を果たしたことを決して許すことはできない。

 今回の閣議決定は、これまでの政府の見解である「憲法9条のもとでは集団的自衛権の行使容認は認められない」としてきた政府の憲法解釈を180度ひっくり返して、「海外で戦争をする国」づくりに走ろうとするものである。しかも、それを憲法の解釈を変えることで行うことは立憲主義の全面的な否定であり、断じて受け入れることはできない。

 閣議決定は、「日本に対する武力攻撃がなくても、『国民の権利が根底から覆される明白な危険』があるときは、集団的自衛権の行使を行う」というもので、『明白な危険』かどうかを判断するのは時の政府の判断となっている。結局、政府の判断でいくらでも広がる危険性がある。判断の根拠となる情報は、「特定秘密保護法」で国民にも国会にも知らされないまま、戦争に突入していくことになる危険性がある。

 かつて日本は、「満蒙は我が国の生命線」と国民を煽って、侵略戦争に突入し、2000万人以上のアジアの人々と、300万人を超える国民を侵略戦争の犠牲にした痛苦の歴史を持っている。このような惨害を二度と繰り返すことを許してはならない。

 閣議決定が憲法を上回るものではないことは冷厳な事実である。閣議決定は内閣の最高の意思決定ではあるが、憲法を上回るものではない。閣議決定をしたからと言って、即自衛隊を海外に派遣することはできない。自衛隊を動かすためには、自衛隊法をはじめ様々な関連法の「改正」が必要である。「戦争する国」を許さないたたかい、憲法9条を守るたたかいはこれからも続く。安倍内閣の暴挙に、国民的反撃は日に日に高まっている。国民の運動と世論が、帰趨を最後に決める。

 戦後、自治体労働組合運動の出発の原点は、「二度と赤紙は配らない」の誓である。我々京都自治労連は、この誓いを胸に、今回の閣議決定の撤回、自衛隊員・国民を戦争に動員する法律の改悪阻止、憲法9条を守るために府民との共同をさらに広げて全力でたたかうものである。

2014年7月1日  京都自治体労働組合総連合