2014年10月23日

【抗議声明】   
経ヶ岬・米軍通信施設発足に伴う米陸軍第14ミサイル防衛中隊の発足に強く抗議し、レーダー基地の撤去と中隊の即時解散を求める

京都自治体労働組合総連合
執行委員長 池田 豊

 米軍と政府・防衛省は米軍経ヶ岬通信所に配備するミサイル防衛用レーダー「Xバンドレーダー」を21日未明、石川県航空自衛隊小松基地から陸路搬入を強行した。

 更に、翌22日には、Xバンドレーダー基地開設に伴い米陸軍第14ミサイル防衛中隊の発足式を、地元住民や京都府民の反対の声を無視して強行した。京都自治労連は、これに強く抗議し、Xバンドレーダー基地の撤去と中隊の即時解散を求めるものである。

 

 そもそもこの米軍レーダー基地は、第一に、日本の防衛、国民を守る施設ではなく米国本土を防衛するためのものであり、アメリカの核世界戦略の最前線基地である。そのために、敵対する勢力からの攻撃目標とされる危険性がある。

 第二に、米軍基地が存在することによって、沖縄をはじめ、全国で頻繁に発生している米兵や軍属による事件・事故に巻き込まれる危険と隣り合わせの生活を府民が強いられることである。そして、米兵と軍属は「日米地位協定」によって守られ、日本の法律が及ばないまさに京丹後にアメリカ国が誕生したことと同じ事態になる。

 第三に、数千キロ先まで照射する強力なレーダーが住民の健康や環境、漁業、ドクターヘリなどに与える影響など住民の不安・心配の声にまともに答えず建設を強行している。

 第四に、米軍基地建設は、京都府や京丹後市がすすめる地域振興・まちづくり政策に反するものであり、これまで営々と続けられてきた住民や行政の努力を踏みにじるものである。

 我々は、こうした問題点などを地域住民や諸団体と一緒になって、京都府や京丹後市、政府・防衛省に指摘をし、建設計画の白紙撤回を求めてきた。

 

 我々の申し入れに対して、京都府知事と京丹後市長は、「住民の安心安全を守る」「これに反する場合は撤回を求める」と公言してきたが、住民には何も知らせず強行した、21日未明のレーダー搬入に代表されるように、住民との約束が、全く守られていないことを示すものである。

 一連の事態は、今後起こる可能性がある事件・事故等の問題に対して、政府・防衛省、京都府知事と京丹後市長が住民の立場に立って行動するとは、信じがたいものである。

 米軍基地と地域住民の安心・安全、住民の幸せ、地域の発展は両立しないことは明らかである。私たちは、自治体が住民の立場にあらためて立ち、Xバンドレーダー基地の撤回を強く求めるものである。

以上