4月8日投開票で行われた京都府知事選挙で、京都自治労連も推薦する「つなぐ京都」の福山和人候補は317,617票(得票率44.1%)を獲得、善戦したものの残念ながら勝利には至りませんでした。福山候補の勝利のために奮闘いただいた組合員と全国の仲間のみなさんの大きなご支援に感謝申し上げます。

 選挙は、安倍政権への国民的怒りが日増しに大きくなるもとで、国政で対決する与野党の相乗りに対する批判とともに、マスコミも「ステルス作戦」と揶揄した相手陣営が有権者の前での政策論戦を避け、ひたすら組織票固めに走ったことなどにより、35.17%という低投票率となりました。

 結果、相手候補は推薦した政党の昨年衆院選での合計得票の半分にとどまりました。マスコミからも「有権者全体の5分の1からしか直接的な信託を受けて」おらず「低得票の信託忘れずに」と書かれる有様です。一方、福山候補はマスコミの出口調査で無党派の過半数、立憲民主党支持者の6割にまで浸透し、昨年衆院選での日本共産党の得票の2倍を上回る票を獲得、得票率は1978年の蜷川民主府政落城以来最高となりました。

 今回の選挙は「いのちの署名」、子どもの医療費無料化や中学校給食の実現、安保法制反対、原発再稼働反対など府民の様々な要求運動の上に、府民との共闘を本格的に広げる中での選挙でした。それは5人からスタートした「つなぐ京都」の呼びかけ人が210人にまで広がったことに象徴的に表れています。また、政策についてもタウンミーティングを積み重ね府民の意見・要望を丁寧に聴き、双方向でのやり取りの中でボトムアップ型で進化していく、新たな選挙のスタイルも生み出されました。

 京都自治労連は、自治体労働者の働きがいが暮らし・福祉・営業など住民のための仕事をすることにあること、国の方針の押し付けや、官僚的なやり方では決して働きがいある仕事はできないこと、市町村を支援し、市町村職員とともに苦楽をともにする京都府政の実現こそ私たちの願いであることなどを明らかにして、討議資料を作成し、職場要求と府政転換を結びつけて福山候補の勝利のために奮闘しました。

 残念な結果となりましたが、京都自治労連は、選挙を通じて明らかとなった府民要求の実現と自治体労働者としての要求実現を結びつけ、府政の「変革」のために引き続き奮闘する決意です。

2018年4月9日 京都自治労連執行委員長 福島 功