暴走安倍内閣にストップを!
憲法をまもり、貧困と格差を是正し、地方自治を発展させる政治の実現を
2007年7月6日
京都自治体労働組合総連合
組合員のみなさん
参議院選挙公示が間近にせまってきました。
安倍内閣と自公与党は、通常国会を12日間延長し、改憲手続き法・教育三法・国公法一部改正などの強行可決ばかりでなく、国民の最大の要求となっている年金問題について、充分な検証と論議抜きに、年金時効特例法や年金に対する国の責任を放棄する社会保険庁解体法案などを、党利党略から強行に強行を重ねて成立させました。
こうした、国会審議を形骸化させ、議会制民主主義を数の力で、問答無用的に強行する安倍内閣に、今回の参議院選挙で厳しい審判を下そうではありませんか。
組合員のみなさん
自民党は、参議院選挙にあたってのマニフェストで、2010年憲法改正国会発議を掲げました。
自民党の憲法改正草案にも端的に示されているように、憲法改悪の狙いは9条にあります。この憲法9条改悪が、日本をどの様な国に導くかは、安倍内閣の一連の動きを見れば明らかではないでしょうか。
安倍内閣は、従軍慰安婦問題で軍の関与の否定、あの悲惨な沖縄戦での住民の集団自決での軍命令の否定の教科書検定、これまでの内閣法制局の見解をも否定し現憲法下で集団的自衛権の容認への動き、さらには、久間前防衛大臣の原爆投下は「仕方がなかった」と容認する発言など、まさに「戦後レジュームからの脱却」として、国の有り様を戦前に引き戻そうとする極めて危険な内閣です。この内閣を一国も早く退陣に追いこむため、今回の参議院選挙で自民・公明与党に、厳しい判断を下そうではありませんか。
組合員のみなさん
同時に、格差と貧困の是正が大きな争点となっています。大企業が、バブル期を大きく上回る史上最高益を4年連続して更新しつづける一方で、労働者の賃金は低迷を続けこの6月からは大幅な増税での負担増、さらに、「ワーキングプア」など深刻な貧困が広がっています。その根底には、労働者の権利や働き方の規制緩和や、社会保障制度の破壊・後退にあります。そうした点で、労働者派遣法や労働基準法の改悪、企業のリストラ支援の産業再生法などに賛成してきた自民・公明だけなく民主党の責任が問われるものです。
ミートホープの偽装事件のみならず、トヨタや三菱の車にのればリコール隠し、家は耐震偽装、食事の準備をすれば給湯器・電熱器事故、食べれば品質偽装食品、事故など入院しても保険金不払いなど、上げればきりがない企業の利益最優先のモラルハザードは、大企業・小企業問わず頻発しています。
こうした歪んだ社会を是正するため、新自由主義「構造改革」のスピードを競い合った自民・公明、そしてそれに加担してきた民主党にも、厳しい批判を下そうではありませんか。
自民党の参議院選挙マニュフェストから、男女共同参画の言葉が消えました。これは、「女性は産む機械」と発言した柳沢厚労相の発言が、単に一大臣の発言でなく、男女平等を嫌悪する今日の自民党の右派勢力の本音であることを示しています。
組合員のみなさん
地方自治体も今大きな曲がり角にさしかかっています。総人件費削減で賃金や人員の削減だけでなく、公務公共業務が「市場経済化」され、住民の権利や安心・安全が脅かされて来ています。
また、究極の合理化として道州制の動きも強まってきています。私たちの、「憲法にもとづく住民のためになる、喜ばれる仕事がしたい」という要求を実現させ、全体に奉仕する、住民の権利やくらしを保障する、そして、人間らしく働くことの出来る職場の実現のためにも、政治の流れを変えようではありませんか。
組合員のみなさん
今度の参議院選挙は、マスコミが「二大政党」キャンペーンを強める中でたたかわれています。
改めて、各党のこの間の新自由主義「構造改革」への態度、憲法9条への態度、過去の日本の侵略戦争の態度などをしっかりと見すえ、今回の参議院選挙で自民公明与党を過半数割れに追い込むともに、要求実現のための政治的力の増大をえざしましょう。
要求も、政治も行動しなければ変わりません。組合員のみなさんの一つ一つの行動の積み重ねで、流れを変える動きを大きくすることを訴えるものです。