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【声明】 強行採決の暴挙は断じて許さない!憲法違反の戦争法案はただちに撤回を!

2015年9月18日  京都自治体労働組合総連合

 安倍政権は、立憲主義を否定し、憲法9条の解釈をねじ曲げ、集団的自衛権の行使を容認し海外での戦争に参加するための「戦争法案」の採決を、9月17日、参議院安保法制特別委員会で強行し、引き続き18日中にも参議院本会議での採決を強行しようとしている。

 多数の憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判事、日本弁護士連合会など法曹関係者が「明確な憲法違反」と明言するとともに、国民の6割以上が今国会での採決に反対し、8割以上が説明不足と指摘する法案の強行採決は、民主主義を否定する暴挙であり断じて認められない。

 「戦争法案」に反対する世論と運動は空前の広がりを見せ、8月30日には12万人が国会周辺を埋め尽くし、連日、「強行採決絶対反対」「安倍政権はただちに退陣」などのシュプレヒコールが国会を大きく包囲し、京都でも、9月13日の円山集会に4700人、9月16日の京都市役所前の緊急市民デモには1200人が集結、若者中心のサウンドデモ、弁護士会のマラソンスピーチ、各地域での連日の集会やデモなど、様々な階層・地域で「いても立ってもいられない」と自主的・自覚的に行動が広がっている。

 安倍政権は、こうした国民の声に真摯に耳を傾け、違憲の「戦争法案」はただちに撤回すべきである。また、自民・公明による数の横暴によって法案の成立が強行されても、そもそも憲法違反の法律は無効であり、集団的自衛権を行使することは許されない。

 私たち自治体に働く労働者は、住民を戦争に動員する役割を担った過去の痛苦の反省から「二度と赤紙を配らない」のスローガンを掲げ、戦後一貫して平和憲法を守り生かす運動に取り組んできた。「戦争法案」が成立すれば、自治体の役割は「住民の福祉の増進」から、再び戦争遂行の末端組織へと大きく変質させられる。現在の有事法制においても、都道府県知事は、国の要請により、公用書令を発行して、病院・診療所の管理、土地・家屋の使用、物資の保管や収容を行い、医療・土木・運転従事者への業務従事命令を発することになる。また、民間事業者に対しても必要な協力を依頼することができるとされている。さらに、国民保護法が発動され、自治体・住民が戦争に動員される可能性も高まる。

 私たちは、憲法尊重擁護義務を負い、住民の命と暮らしを守る役割を担う自治体に働く労働者として、戦争に協力しないことをあらためて誓い、「戦争法案」撤回を求める共同の運動の先頭に立つとともに、引き続き、憲法9条を守り、戦後70年間築き上げてきた「戦争で一人も殺さず、殺されない」平和国家としての信頼を生かした国と地域づくりに向けて奮闘するものである。


京都自治労連 第1856号(2015年9月20日発行)より

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