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機関紙 - いまこそ"憲法市長"の実現を 戦争法廃止を京都から

いまこそ"憲法市長"の実現を 戦争法廃止を京都から

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組合活動
 2016/1/7 11:20

市長選勝利で16春闘きり拓こう 松下書記長に聞く

 1月24日告示、2月7日投票で京都市長選挙がたたかわれます。京都自治労連も参加する「憲法いきる市政 みらいネットワーク」から、京都教育センター事務局長の本田久美子さんが出馬表明され、「戦争法廃止、憲法がいきる市政を」と全力で奮闘されています。松下書記長に京都市長選挙の意義を伺いました。

安倍暴走政治を率先して行う現市政

――あけましておめでとうございます。
  京都市長選挙は、これまでも大きな意義を持ってたたかわれてきましたが、今回の選挙の意義についてお聞かせ下さい。

松下 今回の市長選挙は、安倍暴走政治から、市民のいのちと暮らし守る市政をどうつくるのかと同時に、"戦争する国づくりノー"の審判を京都から示す重要な意義を持っています。
 戦争法は、立憲主義を破壊し、日本を「殺し殺される戦争する国」に変えるものです。市民のいのちを守る市長であれば、明確に反対の意思を示し、市民とともにたたかう姿勢を明らかにすべきです。
 ところが現市長は、議会で質問されても、答弁に立とうともせず、それどころか、憲法改悪を目的とする団体の結成総会に祝電を送る始末です。市長には、憲法を擁護する義務があり、絶対許せない態度です。
 被爆2世として、「教え子を再び戦場に送らない」を原点として教員をされてこられた本田久美子さんとは、決定的な違いです。

――原発再稼働問題ではどうでしょう。

松下 市民の多くが「反対」「不安」と思っているのに、今の市長は再稼働容認の立場に立っています。さらに驚くことに、舞鶴市民の広域避難先である京都市の小学校跡地を民間企業に長期貸与するとしています。これは、人の命を軽んじ、人権も無視する、絶対に許されないものです。 再稼働にきっぱり反対の立場に立つ、本田さんとの違いは明らかです。

――「地方創生」など、地方自治との関係ではどうでしょう。

松下 この分野での現市長は、「安倍政権の悪政を率先して実行している」といえます。
 安倍政権は15骨太方針で、公務公共業務を民間大手の利潤追求に差し出すとしました。「世界一、企業が活躍できる国」の地方版です。そして、地方交付税制度の改悪、財務省の「トップランナー制度」など、地方財政制度も大きく変えようとしています。総務省は、全国の自治体が保有する資産の利用状況、売却可否などの資料提出を自治体に求めています。
 京都市の相次ぐ公立保育所の民営化や、裁判闘争中である市立病院の青いとり保育園委託業者の変更による職員の全員解雇問題、また、小中学校の統廃合でできた膨大な跡地を住民のためではなく、売却や貸与で大企業のために使おうとしています。このような市政は、安倍暴走政治を率先して行う市政として厳しく批判されなければなりません。

"京都は一つ"―悪政から市民守る市政を

――住民サービス、福祉・医療・介護などはどのような状況でしょうか。

松下 保育所に入所できなかった児童が1199人いるのに、「2年連続、待機児童ゼロ」と発表し、実態を隠しています。民間保育園の補助金も5億円減らしています。
 医療・介護・福祉の分野では、この4年間で250億円も切り捨てています。国保料の大幅引き上げなどで国保料滞納世帯は、5世帯に1世帯。「差押さえ」は7年間で4・4倍に。子どもの医療費無料化は、未だに3歳までで、府内の市町村の中で最低です。
 今こそ、市民のいのちと暮らしを守る、温かい京都市政が求められています。

――京都経済の状況は?

松下 深刻ですね。非正規雇用者の比率が増加し、全国の政令市ワースト1位、事業所の減少率も全国ワースト1位…京都経済は「全国最悪の状況」と言えます。
 前回の市長選挙では、このような実態を変える有効な手段として『公契約条例』が大きな争点となり、現市長は「公契約条例を作る」と宣言しました。ところが出来上がった「公契約条例」は、一番肝心の労働者の賃金を保障する「賃金規定」が盛り込まれず、実効性に疑問を残す内容です。全国で賃金規定を盛り込んだ「公契約条例」が、確かな経済効果を生んでいることと対比すれば、現市長が、京都経済の要の中小零細企業に目を向けていない証拠ではないでしょうか。 また、京都の町壊しも深刻です。今、手を打たないと「京都が京都でなくなる」事態に直面しています。

――京都市長選挙と市町村の関係については?

松下 京都は、全国でも特殊な自治体です。一つの政令市が、人口でも経済の規模でも過半数以上を占めているところは他にありません。京都市政を民主的に変えることは、府内の市町村に与える影響は計り知れません。

――それだけに全国の仲間の期待や支援も大きく広がっているのですね。

松下 そうです。昨年12月には100人を超える全国支援、また近畿各地からも「何としても京都の勝利を」と力強い支援が寄せられています。「京都市長選挙で勝利し、安倍政権に審判を下したい」との全国の仲間の期待と熱い思いをひしひしと感じます。このような全国の期待にこたえるためにも、「京都は一つ」を合言葉に奮闘しましょう。 市民のいのちと暮らしを守れるのは、本田さんしかありません。市長選勝利で16春闘をきり拓きましょう。

京都市長選予定候補 本田久美子さん

●プロフィール●
 1950年1月生。家族は夫。一女・孫二人。
 京都教育センター事務局長、子どもの権利のための国連NGO・DCI京都セクション代表、京都府アジア・アフリカ・ラテンアメリカ(AALA)連帯委員会運営委員長、左京母親連絡会会長、被爆2世・3世の会会員。小学校教員34年。


いま京都から憲法市長 1・21市民大集会
こどもは未来 いのちは平等
本田久美子さんがお話しします

入場無料

とき:1月21日(木)午後6時開場 7時開会
ところ:京都府立体育館(京都市北区大将軍)
主催:憲法いきる市政みらいネットワーク


京都自治労連 第1863号(2016年1月5日発行)より

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