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機関紙 - アベノミクス新3本の矢「夢を紡ぐ子育て支援」に希望はあるのか?

アベノミクス新3本の矢「夢を紡ぐ子育て支援」に希望はあるのか?

カテゴリ : 
組合活動
 2016/4/23 9:10

保育園は子どもたちの生活の場

 「保育園落ちた…」ブログが国会で取り上げられ、「保育園落ちたのは私だ!」と当事者が国会前で声をあげ社会現象となっています。国は、3月28日に待機児童解消緊急対策を発表しました。しかし、安倍政権の「待機児解消」は保育園を増やすのではなく、規制緩和をして詰め込みで解決しようとするものです。

 保育園は、子どもたちの発達に応じた様々な遊びや生活習慣を身につけ、成長を援助していく場所です。そのために必要な基準も法律で決められています。しかし、安倍政権は保育に必要な基準をどんどん緩和し、「待機児ゼロ」のために既存の施設のままで、「増員」を可能にしようとしています。

「叙勲」なんていらない!保育士増やして!

 「待機児童解消」と合わせて、ようやく保育士の処遇改善もクローズアップされています。

 保育士給与は、全国平均で月20・7万円。全産業平均と比較して、月額10万円程度低い状態です。

 給与もさることながら、恒常的な残業やサービス残業も保育士を続けられない理由の一つです。保育士配置基準は、保育を要する子どもたちに対しての保育士の配置数を定めたものです。今ある基準では、記録作成などの事務時間の確保ができる保育士の配置になっていません。保育に責任を持つ担任は、せめて正規職員の配置がされるべきですが、それも厳しくなってきています。

 安倍首相は、保育士をはじめとした福祉職場の職員の待遇改善には触れていますが、「…叙勲において、保育士や介護職員を積極的に評価していくことについても検討していきたい…」などと本末転倒な答弁をしています。アベノミクス新3本の矢の一つ「夢を紡ぐ子育て支援」は保育分野への企業参入をさらに推進する経済政策です。

 保育園が、希望する人が安心して預けられるように、そして職員が働きがいのある職場になるように、各自治体や国に対し、職員体制もふくめた認可保育所の整備を求めていきましょう。


京都自治労連 第1870号(2016年4月20日発行)より

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