機関紙 - 公務も民間も総がかりでたたかおう!賃上げこそが不況打開の力 〜マイナス人勧でさらに地域経済が疲弊〜
2年連続となる大幅なマイナス勧告に、民間の各分野から「民間は必至で賃上げしているのに、足を引っ張る勧告」「地域経済がますます冷え込む」などと不安と怒りの声が出ています。小売・サービス・流通業等の労働者で組織する全国一般京都地方本部の山縣哲也書記長にマイナス勧告の影響について語っていただきました。
?せめて公務員並み”から、?公務員でさえ”
民間中小の職場では、かつては「大企業並みはとても無理でも、せめて公務員並みの賃金を出せるようになりたい」という経営者が多くいました。それが今では「公務員でさえ賃下げの時代だから、うちではとても出せない」となっています。民間、公務の賃下げの悪循環が止まらなくなっています。事実、私たちの組合の支部などでも、公務員の一時金が出され、それをあてにした商戦を終えてから一時金が支給される小売業も多くあります。
地域経済に深刻な影響
しかしこうした流れは、地域内で循環する通貨量の縮小につながり、結果として地域内の経済縮小につながります。さらにそのことがその地域の企業経営の悪化につながり、雇用と賃金に悪影響を与えるという流れになります。まして公務員賃金がその地域の消費流通の多くを占める地域では、今回のマイナス人勧の影響はさらに大きなものとなります。
地域経済再生のためにも、地域内で循環する通貨量を増やし、商品と通貨の循環を促していくことが重要で、そのことが企業経営の改善や雇用労働条件の向上にもつながります。
確信を持ってたたかってほしい
こうした観点から、公務労組は臆することなく「マイナス人勧は地域経済崩壊への道」「公務員の賃金を守ることは地域経済を守ること」「そのことが地域住民と民間労働者の賃金を守ること」につながるんだという確信を持って、民間労組に共闘を呼びかけ、おおいにたたかってほしいと思います。
私たちもそうした観点で共同の取り組みを強めていきたいと思います。
京都自治労連 第1735号(2010年9月5日発行)より