機関紙 - 京 深層水
▼国勢調査(速報値)で4つの自治体が人口ゼロというのを知ってますか?福島県の大熊町、双葉町、富岡町、浪江町です。5年7ヶ月前の原発事故で全住民避難となった自治体の今の状況です。
▼福島第一原発のある大熊町で、事故発生当時、職員として住民避難の中心的役割を果たした副町長と、全国全ての都道府県に住民が避難している富岡町の住民避難の陣頭指揮をとり、今は復興の責任者をしている課長に取材をしてきました。
▼全町民避難で、両自治体とも町役場は郡山市やいわき市など4ヶ所に分散しています。全町が避難指示区域で、その多くが高レベルの放射能汚染により「帰還困難区域」として今後とも立ち入る見込みのない地域となっています。
▼人災により作られた人口ゼロ自治体の先の見えない状況で、離ればなれにされ、生業を奪われた住民に寄り添う自治体職員の姿は私たちに多くの事をなげかけています。原発事故から4割の職員が入れ替わったとのことです。
(I)
京都自治労連 第1881号(2016年10月5日発行)より