機関紙 - 「社会保障を守るみんなの集会」での京都自治労連の仲間の発言を紹介します
貧困はすべてを否定する
保健師 Aさん(京都市職労)
公衆衛生の最前線で仕事をしていますが、貧困はすべてを否定してしまいます。
ある家庭の夫は、派遣社員で夜のコンビニとのダブルワークが会社に分かり、解雇されました。また派遣社員だった女性は、出産後、保育園の休園日に仕事が休めず、パートに代わりました。
生活が苦しくなると親にゆとりがなくなり、子どものことまで気が回りません。食事はコンビニの廃棄総菜、風呂は数日に一回の家もありました。貧困家庭の保護者は、今日を生き抜くこと、子どもを生かすことで精一杯なのが現状です。
お金に心配なく学べる社会を
LDA-KYOTO(生きやすい京都をつくる全世代行動) Bさん(府職労連)
私は毎月、奨学金を3万1000円返済しています。LDA‐KYOTOでは、大学の門前なのでアンケートや署名を行っていますが、「日本は学費が高い」の声が大半です。ヨーロッパでは大学の学費はほとんどが無料です。
学費返済のために、「ブラック」と分かっていても働かざるを得ない人もいます。本来、奨学金は学ぶ意欲があるのに、経済的事情で学べない学生のためのものです。自己責任ではなく、社会が機会を保証すべきです。教育や社会保障予算を削減し、防衛費を増やすことは、社会福祉の増進をはかる国の役割放棄です。
京都自治労連 第1885号(2016年12月5日発行)より