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機関紙 - 京都自治労連 結成70年 新春てい談 〜住民と憲法とともに歩んだ運動の歴史 未来へつなごう〜

京都自治労連 結成70年 新春てい談 〜住民と憲法とともに歩んだ運動の歴史 未来へつなごう〜

カテゴリ : 
組合活動
 2017/1/10 19:40

 1947年11月5日に自治労連京都府連合会として誕生した京都自治労連は、今年結成70年を迎えます。同時に日本国憲法と地方自治法も施行70年。その歴史と運動を振り返りながら、憲法を生かす地域と職場づくり、そしてこれからの運動について語り合っていただきました。

  • 前・京都自治労連執行委員長:山村 隆さん
  • 舞鶴市職労・保育士:Aさん
  • 宇治市職労・保健師:Bさん

憲法を実践する地域と職場をつくろう

 宇治市に就職して3年目になります。「地域をつくる」という保健師の仕事に興味がわき、学べば学ぶほど地域に密着した保健師の仕事に惹かれました。現在、母子家庭を担当していますが、様々な家庭の中で「貧困」という現実を目の当たりにすることもあり、保健師という役割の難しさを感じています。

山村 私は1970年に京都市に就職しました。公務員を長く続けるつもりは無かったのですが、続けてきたその原動力は労働組合運動を通じて公務員の面白さや労働組合の可能性を感じたことでした。

 憲法との関係でいえば、憲法25条を守ることが大切だと学んできました。保健師として住民の健康を守る、その意味を日々考えていきたいと思っています。

山村 古い話になりますが、岩手県沢内村(現・西和賀町)で、村長と保健師が中心になって全村民の健康と命を守ることを徹底する行政が進められました。自治体は住民の命を守るという原則の中で、健康予防に力を入れ、住民が病気にならないためにどうするかを追求した取り組みです。

 その取り組みは素晴らしいですね。

山村 自治体労働者が民間労働者と違う点は、自治体労働者は地域住民と一体であるということです。地域住民のために働く私たちが、どうすれば自分たちの仕事を通じて地域と住民を豊かにできるのかを考えることが大切です。憲法を実践していれば格差や貧困は生まれていなかったと思っています。

 保育士として10年目になります。昨年「保育園落ちた」とのブログがクローズアップされ、先ほど「貧困」という言葉も出てきましたが、保育にたずさわる中で貧困世帯が増えていると感じています。

山村 子どもの貧困という点で、さきほどの憲法25条に書かれている「健康で文化的な最低限度の生活」とは何かを考えることが大切だと思います。

 障がいを持つ子どもも含めて受け止める公的保育が必要です。しかし民営化が相次ぐように住民福祉を支えるべき自治体が公共サービスの利益を求めるようになっています。

山村 保育所民間委託の動きの中で、乙訓地協の仲間とともに子どもの実態調査に取り組んだことがあります。声をあげること、世論を広げていくことは大切ですが、その土台となる地域の実態を直視できるのは自治体労働者の活動です。それが憲法を実践していく一歩になると思います。

 憲法が守られていれば、実践されていれば、と強く感じます。

山村 もう一つ大切なことは、地域のことはその地域に住む住民が決めるという憲法に規定された地方自治を実現していくことです。平成の市町村合併は憲法の実践と真逆のものだと思っていますし、その後地域がどうなったのか、忘れてはいけないと思います。

運動に誇りをもって仲間とともに前へ

山村 自治労連運動の原則は、地域と暮らしを守るために団結することです。賃金要求を掲げることは大切ですが、地域住民が豊かでなければ自治体労働者は豊かになれません。そのことを忘れずに取り組んでほしいと思います。

 私は自分が役員を引き受けることで、若い職員が組合をより身近に感じてもらえるようになればと思い、一昨年から執行委員になりました。組合への信頼も厚く、組合があることで労働環境が守られていると実感しています。

 現在は書記長として組合専従をしていますが、組合があって、先輩たちが困難な中でもたたかってきたからこそ、今の私たちの賃金や権利、労働条件があるんだということを身に染みて感じています。その一方で地域に出ること、憲法や政治課題に取り組むこと、この意味を組合員に伝えきれていない現状があるのではと思っています。

山村 乗り越える力はつながりと学習です。きちんと学び、みんなの連帯が強まれば理解してくれる、一緒に支えてくれる状況は生まれてくると思います。地域や住民生活の実態を知る活動などは自治体労働者としての質を高めてくれますから、そのことが変革する展望を見出す力になりますし、自治体労働組合運動の面白さでもあります。

 話をする中で住民がおかれている生活実態を感じられる職場にいるんだと実感しました。ただ仕事をこなしていくだけでなく、どうすれば良くなるのかを考えながら取り組んでいければと思います。一緒に取り組む仲間を増やしながら仕事も組合も頑張ります。

 専従として現場から離れたからこそ見える保育職場の良さや解決できる課題がわかり、良い経験になっています。子どもや保護者にとって居心地の良い保育所を、そして一人でも多くの組合員さんとともに活動する1年にしたいです。

山村 結成当初から地域と住民生活を守ることに軸足を持ち続けてきた京都自治労連の運動に誇りをもって、健康で笑顔を忘れずに頑張ってください。「思い込みを捨て、思い付きを拾う」、失敗をおそれずチャレンジしてほしいし、新しい自治労連運動をつくっていく皆さんの活躍に期待しています。


京都自治労連 第1887号(2017年1月5日発行)より

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