機関紙 - 関西広域連合への参加は見合わせを 〜問題だらけ、府民に説明もなく拙速な議決は行うな〜
「関西広域連合」の年内設立にむけて関西7府県知事は8月27日、広域連合規約案を9月議会に一斉提案することで一致、京都でも9月22日開会の府議会に議案が提出されました。すべての府県議会で議決されれば年内にも発足という情勢になっています。
関西広域連合については、(1)新たな組織を立ち上げる必要性が無く、非効率(2)道州制へつながる(3)府民の意見が反映されない(4)財界主導で大阪ベイエリア開発に資金を集めるのが目的との懸念(5)奈良県や大阪市を除く政令市が不参加で、広域事務・事業を進める意味が希薄(6)府民にはほとんど知らされておらず、論議や説明不足。など様々な問題・疑問があります。京都地方税機構が準備不足のまま拙速にスタートしたため、多くの問題がおきたことからも、拙速な議決は行うべきではありません。
近畿で一斉に議会・府県へ申し入れ
京都自治労連では、近畿ブロック議長・各府県委員長連名での「広域連合への参加見合せと拙速な議決を避けることについて申し入れ」を9月21日に全府議会議員あて郵送、27日には府議会各会派へ要請をおこないました。また、9月21日には京都府知事あての要請を政策企画部へ申入れました。対応した小谷参事は、「広域連合と道州制は全く違うもの」「数年前から論議・検討しており、突然出た訳ではない」と語り、特に大きな問題はないとし、「府民への説明不足」の指摘には、「これからもしっかり知らせていく」としました。京都自治労連では、今後広域連合の問題点を府民に知らせ、府民的な論議を広げるためのとりくみをすすめます。
狙いは、大型開発と道州制
9月16日、京都自治労連や自治体問題研究所が呼びかけた学習会『関西広域連合の狙いは何か、京都はどうなるか』には、緊急な取り組みであったにもかかわらず、会場ギッシリの120人を越える府民が参加。講師の岡田知弘京大教授は「関西広域連合」のねらいを「大阪を中心とした大型開発であり京都など周辺地域はますます寂れる。行き着く先は『道州制』」と厳しく批判しました。
京都自治労連 第1737号(2010年10月5日発行)より