機関紙 - 京都府人事委員会勧告についての声明
2年連続の不当な賃下げ勧告
56歳以上一律削減見送り「減額調整」はなし
京都府人事委員会は10月1日、2010年度の職員の給与等に関する報告および勧告を行いました。
公民較差を△0・12%、△481円とし国の人事院勧告に追随し、年間給与を平均95、000円引き下げ、一時金0・2月引き下げという2年連続の大幅マイナス勧告でした。
京都自治労連では、国の人事院勧告後の8月11日、京都府人事委員会あてに「不当な人事院勧告に追従することなく人事委員会の『代償機関』としての役割の発揮を求める」要請をおこないました。また、「賃金削減・年齢差別、消費低迷、景気・雇用悪化の悪循環を進める2年連続マイナス人勧に追随せず、労働基本権制約の代償機関としての役割の発揮を求める要請」署名にとりくみ(府・京都市職労を除く)、組合員の署名2、000筆を添えて都市職・町村職協議会での要請を行いました。そして、女性部や青年部からも同様の要請を行ってきました。さらに、京都総評を通じて民間労組からも、府人勧が民間給与に及ぼす影響が大きいことも含めた申し入れを行ってきました。2年連続マイナス勧告は、府職員だけでなく、市町村職員や民間給与、さらには地域経済への悪影響を及ぼします。代償機関としての役割を放棄し、国の圧力に屈する2年連続のマイナス勧告は許せるものではありません。
また、持ち家にかかる住居手当について、来年度の勧告において廃止するとの報告を行いまいした。来年の切り下げの予告という前代未聞の報告です。「切り下げ予告」は、国の圧力に屈し、人事委員会の独自性を投げ捨てるものといわざるをえません。
56歳以上という年齢による一律削減を見送ったことや、実質はプラス較差であるとして「年間調整」を行わないこと、月60時間を越える時間外手当ての積算に日曜日等を含めることとしたのは、一定評価できますが、昇給抑制の回復を43歳未満に限定し、1号回復のみというのは不十分なものといわざるを得ません。
京都自治労連では、府や市町村の当局が国の圧力に屈することなく、労使自治・地方自治を守り、職員の生活向上、地域経済の改善に資する確定を行うよう要求し、統一して奮闘するものです。
10月1日 京都自治体労働組合総連合
京都自治労連 第1737号(2010年10月5日発行)より