機関紙 - 第7回京都自治体学校 安心して住み続けられる地域をつくろう
京都自治労連も参加する実行委員会主催の第7回京都自治体学校が10月2日に京都市南区の農協会館で開催され、100人を上回る参加者がありました。
開会のあいさつを行った京都自治学校長の中林浩氏(京都自治体問題研究所理事長)は、「民主党は『地域主権』という用語で自治制度の改革をもくろんでいるが、財政支出削減と住民・労働者の運動で勝ち取ってきたナショナルミニマムの切り下げを狙ったものだ」と厳しく批判。そして中林氏は、「道州制をにらんだ関西広域連合がいよいよ日程に上っている。また、公的保育制度、学校統廃合、公立病院統廃合、行政の市場化・民営化の動き、地域産業の振興など課題が山積している。安心して住み続けられる地域をどうつくるか多いに議論ししっかり勉強しよう」と呼びかけました。
記念講演は、「京都の持続可能な発展にむけて」と題して諸冨徹氏(京都大学教授)が講演を行いました。
課題別教室では活発な論議 午後は、5つの課題別教室が行われ、「21世紀のまちづくりとその担い手づくり」「低酸素のまち京都をつくる」「ふるさと再生と担い手づくり」「国保制度・運用改善のために、自治体は何が出来るのか」「『地域主権改革』と自治体のあり方を考える」について、府内各地から企業経営者、農家、小売業、民間労働者、自治体労働者などが参加し活発な討論をおこないました。 地域に依拠した運動を 「ふるさと再生と担い手づくり」には25人が参加。北は京丹後、伊根から、南の南山城村まで各地でとり組まれているふるさと再生、まちづくりの取り組みについて7人から熱い実践報告を聞いて、元気をもらいました。 どの地域にも宝があり、それぞれが、知恵と工夫を凝らして、いろいろ考えて取り組んでいること。その中心で頑張る人、そのまわりの協力者、みんなで楽しくやっている様子が生き生きと語られました。助言者からも、「地域の知恵を集約すれば楽しいふるさとづくりができることが証明された。ステップを大事に、積み重ねていくこと。そこで行政の応援が必要になってくる」と行政への期待も語られました。また、「まちづくりも転換期に入っている。地域主権が叫ばれる中、地域の力量が試される。住民と自治体(首長・職員・議員)がうまく結合した時まちづくりの花が咲く」そのために、自治体職員が地域に依拠した運動をすすめる期待が表明されました。 京都自治労連 第1737号(2010年10月5日発行)より