機関紙 - 国の責任で保育所ふやせ 公的責任放棄は許さない 〜12・18全国一斉行動〜
「子ども・子育て新システム」に疑問・不安の声が次々と
京都保育運動連絡会が街頭宣伝
現在、菅内閣がすすめている「子ども・子育て新システム」は、幼稚園と保育園の一体化などこれまでの幼稚園や保育園の制度を根底からかえる内容であるとして、保護者や保育関係者から大きな不安や反対の声が広がっています。12月18日には全国一斉行動が行なわれ、京都では、京都自治労連保育部会も参加する京都保育運動連絡会が宣伝署名行動を行い、危険な「新システム」に反対しようと呼びかけました。
四条大宮交差点で行われた宣伝行動には、約40人が参加。トラの着ぐるみも登場、小さな子ども連れが思わず足を止め、トラちゃんと握手するなどとても元気な宣伝行動となりました。
マイクを握った、京都市職労民生支部の久安支部長は「1月から福祉事務所の保育所説明が始まります。しかし、新制度になれば直接保護者が保育園と契約を結ばなければなりません。また、今の制度では、収入に応じて負担が決められていますが、新制度では、介護保険と同じようにサービスを受けるたびにお金が必要となります。お金があるなしで保育内容も違ってきます。新システムは、保育に差別と分断、質の低下を招き保育の公的責任放棄につながるもの。多くの保育士が反対しています」と訴えました。
若い男性にも関心
署名には若い男性の姿が目立ちました。「どうして保育所が足らないんですか」と声を掛けてきたり、保育士の数を諸外国と比較したチラシを見て「日本の保育士の少なさにビックリしました。これでは保育士さんも、子どもたちも大変ですね」「保育を金儲けに使うなんて許せない」等と会話も弾み署名がすすみました。
また、「私は未成年ですが」と話しかけてきた18歳の女性は、「保育所が足らないから、政府は保育所を増やすと云っているんではないですか」と質問を投げかけてきました。そこで、政府の「増やす」といっている内容が、定員以上に子どもを詰め込んだり、今の保育基準を改悪して、企業が参入しやすい内容にしようとしていることなどを話すと、「全く知りませんでした。頑張ってください」と快く署名に協力してくれました。
1時間ほどの行動でしたが、たくさんの会話と元気をもらった宣伝行動となりました。
宣伝には、京都市職労や亀岡市職・長岡市職労の保育士が参加しました。
京都自治労連 第1742号(2010年12月20日発行)より