機関紙 - 支援の輪ひろげ一歩ずつ前に 各単組からボランティアへ
7月の西日本豪雨災害から2か月半。以降も台風21号や最大震度7を記録した北海道胆振東部地震など自然災害が相次いでいます。
この間、京都自治労連は岡山県倉敷市真備地区を中心に、西日本豪雨災害ボランティア活動に取り組んできました。8月上旬には府職労連、精華町職をはじめ、宇治市職労は3日間連続で消防の仲間も含め、延べ57人が活動に参加し、8月下旬には向日市職労や城陽市職労の若い組合員が有志で行動を組みました。京都市職労は岡山市内での活動に参加しました。
まだまだ復旧・復興には時間が掛かり、様々なボランティア支援も必要です。引き続きボランティアなど支援を呼びかけるとともに、この間活動に参加された方々の声を紹介します。
力あわせバケツリレーで運び出し
京都市職労 Aさん
8月、岡山市東区へ市職労の仲間4人で参加しました。マスコミに取り上げられない、播磨灘に近い「正儀」という集落です。裏山から流れ出た泥が50センチほど堆積し、重機が入れないのでシャベルで土のうに詰めます。汗が滝のようにメガネに流れ、川底を見ているようでした。その割に泥は減らず、本当に山ほどあります。現地の社協の方は自身も大変なのに、ボランティアに飲み物や冷たいおしぼりを渡してくれ、頭が下がります。午後からは地元の高校生も来て、積みあがった土のうをバケツリレーで移動させました。朝より少しは泥も減りました。
現状を伝え、支援の輪を広げたい
向日市職労 Bさん
災害が起こってから2か月ほど経っていましたが、家の中にはまだたくさんの泥があり、復旧にはまだまだ時間が掛かることを実感しました。また、災害直後と比べてボランティアも少なくなってきていて、作業がなかなか進んでいない状況でした。
今後も私に出来ることは何か考えながら、行動に移していきたいと思います。そして、少しでも周りの仲間たちに伝え、現状を知ってもらい、それぞれが出来ることでボランティアなど支援の輪を広げていけたらと思います。
「待ってたよ」の言葉に力もらい
城陽市職労 Cさん
報道などで取り上げられる機会が少なくなっていたので、ある程度落ち着いていると思っていましたが、想像よりひどい状況でした。道中には多くの被災家屋があり、1階部分が全て浸水していました。
今回活動したお宅では、「待ってたよ」「ありがとう」と声をかけていただき、大変喜んでもらえたと思います。報道では分からない災害当時の状況も聞くことができ、また役に立てる事があればボランティアに参加したいと思いました。
被災地の底力を強く感じた
精華町職 Dさん
バスから見えた町の景色は、「被災から1か月が経った町」ではなく、「未だ被災の真っただ中にある町」の姿でした。白く砂をかぶった町のいたるところに瓦礫の山があり、壁のない家、ガラスのはまっていない窓、レッカー車にひかれている泥だらけの車など、私の想像を超えた被災地の現状でした。
私たちが実施した作業は、クリニックの泥かきでした。作業を終えた後は、復興への長い道のりを感じつつも、64歳の先生が言った「来年ごろにこの場所でクリニックを再開する」との決意を聞いたとき、被災地の底力と人間の持つ根っこの力を強く感じました。
京都自治労連 第1928号(2018年9月20日発行)より