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機関紙 - すすむ超高齢化とむきあって 伊根町 〜人員体制を拡充 困ったときは保健師へ〜

すすむ超高齢化とむきあって 伊根町 〜人員体制を拡充 困ったときは保健師へ〜

カテゴリ : 
組合活動
 2019/1/9 9:20

 「幸せを実感し、住み続けられるまちづくり」をすすめる人口2200人の伊根町。既に始まっている超高齢化対策として、昨年4月から保健師を2人増員、5人体制に拡充し、対応しています。
 京都自治労連の南博之副委員長が伊根町を訪問し、保健福祉課のCさん(課長補佐)、新採のDさん、Eさんにお話を伺いました。

 昨年10月、伊根町を訪問した時に課長さんが、2人の応募に大変喜んでおられた。伊根町の現状・課題についてお聞きします。

Cさん まさしく超高齢化、日本の最先端を行っています。現状は、国がいう2025年問題を超えています。高齢独居、高齢夫婦がどんどん増え、核家族化も進んでいる。都会のようにサービス提供事業所がある訳でもなく、すべて町がしなくてはならない。やはり人が必要です。

保健師は3年で一人前

 そうなると保健師の役割は大切ですね。

Cさん 実は私も含め、2人の退職が近づいています。保健師は、3年経験して一人前と思っています。私たちの退職までの間に3年間かけて育てようと、早めに募集したら、幸いにも応募があり、2人の採用となりました。今後も潤沢に採用してもらえるか分かりませんが、育ててはいけますし、いかなければなりません。

 最近は、人を育てるより、いかに減らすかが強調されています。個人も、組織としても、経験が不足してきます。しっかり考えられて素晴らしいですね。

Cさん 理事者がそれを納得して、採用してくれたことが有難いです。

伊根町にビビッと

 なぜ伊根町を?

Eさん 小さい町で働きたいと思っていて、他も受けましたが、伊根町がビビッときました。大学の先生から、「保健分野で頑張っている町だよ」とアドバイスもありました。

Dさん 以前、違う自治体で働いていましたが、地元が与謝野町なので、「実家に戻りたい」と思ったことと、父の実家が伊根町だったこともあり、受けました。

 以前の自治体との違いは?

Dさん 住民との距離感や、住民が保健センターに対して持たれているイメージも違うのかなと感じています。

 「役所の敷居が高い」と聞くことがあります。伊根町ではないように思いますが、家庭訪問での様子はどうですか。

Eさん 家庭訪問で感じることは、「それぞれの価値観をもちつつ、相手の生活を見ていくことが大切だ」と思います。しっかり受け止めて活動しなければとも思います。

 住民に本音を言ってもらうためには、そこは経験が必要ですね。

Cさん 新人保健師は新生児訪問、介護予防も含め、基本2人。保育所に入る障害のあるお子さんも、基本的には母子保健が担当。手続き的なところは障害担当。すべて関わっている。経験を積むには、事例が少ないことがネックですが、一つのケースを大切にして、それを通じて経験を積みたい。他都市でできていることが、できていないこともあるとは思いますが。

Dさん ようやくお母さんたちの顔がわかるようになってきて、いろいろ話をしてもらえるようになりました。皆さんと深くかかわっていけるかなと思えるようになってきました。

Eさん 楽しい。地域に出ることで顔を覚えてもらい、話しかけられるようになりました。休みの日、子どもたちと一緒に遊ぶことも。私も住民の一人として、いろいろなことに触れていきたいと思っています。

子育て世代包括支援センター立ち上げへ

 5人体制で、何か新しいことに取り組んでおられますか。

Cさん 現在、育休があり4人体制。母子の事業に関わる中で、2人が感じたことを意見してくれます。子育て世代包括支援センターが立ち上げられていないので、何とか立ち上げたいと思っています。子育て(母子)について、内容を充実することを計画しています。 事務職と同じ事務もしなければいけませんが、事務をすることで、自分で必要な事業の予算要求ができるなど、プラス面もあります。南 今後、伊根町でどのような仕事をしたいですか。

Dさん 一人ひとりの住民とのつながりを持てるのが強み。自分の顔を知ってもらって、困ったときは保健師に、保健センターにと思ってもらえるよう、頑張りたいです。

Eさん もっと多くの方と出会いたい。まだ知らない人、知らない場所があるので、出かけて行って私のことを知ってもらう。住民が、住民のことを知り合える集える場所があればと思います。その場所でいいことも、しんどいことも話し合えたらなと思います。


京都自治労連 第1935号(2019年1月5日発行)より

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