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機関紙 - 第2回 タッちゃんが訪ねるふるさと再生: 山城の国に太鼓が響く 〜精華町北稲八間〜

第2回 タッちゃんが訪ねるふるさと再生: 山城の国に太鼓が響く 〜精華町北稲八間〜

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組合活動
 2011/2/14 6:10

 全国各地には農村を中心に、祭や祝い事に打ち鳴らす太鼓があったが、今では、その多くが忘れ去られている。精華町北稲八間地区に300年の歴史ある太鼓を復活させ、子どもたちに太鼓を継承し、各種イベントで活躍している精華町職員を訪ねた。

北稲八間(きたいねやづま)は、今からおよそ500年前に自国を築いた「山城国一揆」最後の砦となった稲山城があったとされる地域。砦の山を望む広場で、「とんど焼き」が毎年成人の日に行われる。始まりを告げるのが、子どもたちの太鼓だ。鉢巻姿の凛々しい子どもたが緊張した面持ちで身構えると、広場が静まり空気が張り詰める。見事に2曲を演奏し終わると、優しい大きな拍手が湧きおこった。「最初は緊張したけどうまく出来た」と白い息が弾む。

この太鼓を指導しているのが、町職員の木村伸一さんと田中眞人さん。

2人が太鼓を始めたのは、15年前の「北稲太鼓保存会」発足当時から。今では地元の祭りや区民運動会、町内外のイベントにも呼ばれるほどで、地域になくてはならない存在だ。

田中さんは、「子どもが上達し、上級生が下級生を教えることで今ではなくなってしまった縦のつながりが生まれ、親同士のつながりも生まれてくる」といい、木村さんは「老人ホーム等に慰問に行って、お年寄りが喜んでくれる姿を見ると、継続の力になる」という。

この地域に住む木村要精華町長は「町職員が地域の取り組みに積極的に参加してくれている。その事を通じて、地域の要望を聞く事が町づくりにプラスになる」と話す。

また、自治会長の川井英嗣さんは、「この地域では、『北稲むらづくり推進委員会』をつくって村づくりに取り組んでいる。役場の職員が積極的に関わり世話役をしてくれる事は大きな力」と話してくれた。

土日の練習は、家族の理解がなければ15年も続かない。この日成人式を迎えた木村さんの長男亮太さんは、「僕も太鼓を3年間続けました。最初はバラバラだったのが練習を積み重ねそろってくる。みんなでつくりあげる充実感がなんともいえない」「もちろん、家族みんなが理解し応援しています」と答えてくれた。そのさわやかな笑顔に、ふるさと北稲八間への誇りを感じた。


京都自治労連 第1745号(2011年2月5日発行)より

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