機関紙 - 京 深層水
新型コロナウイルス感染拡大に伴う「緊急事態宣言」が5月25日に解除され、社会経済活動も「新しい生活様式」を取り入れながら徐々に再開されつつある。
しかし、感染がなくなったわけではなく、状況が一定落ち着いている今こそ、今後の第2波、第3波を見据え、PCR検査体制、医療提供体制の強化などに取り組むべき時ではないか。
同時に、京都市の4月の生活保護申請が前年同月比で4割増、京都府内でコロナを理由とした解雇者が200人を超えるなど、長期の休業要請等により、住民の生活基盤そのものが大きく揺らいでいる。先日参加させてもらった商店街調査でも「持続化給付金」の適用要件の緩和や「特定定額給付金」の引き上げなど、安心して休業するための補償が求められていると痛感した。
コロナで命を落とすか、経済的困窮で命を落とすか、といった究極の選択ではなく、一人の犠牲者も出さない、そのための政治の役割が今こそ求められているのではなかろうか。(F)
京都自治労連 第1963号(2020年6月5日発行)より