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機関紙 - 農業支援:地域のブランドにしたい ゼロからスタートしたホップ栽培…生産者に寄り添って地域農業支える

農業支援:地域のブランドにしたい ゼロからスタートしたホップ栽培…生産者に寄り添って地域農業支える

カテゴリ : 
組合活動
 2020/8/7 19:10

「与謝野町ブランド戦略」としてスタートしたホップの栽培が、今収穫の最盛期を迎えています。

与謝野町は地域農業支援の一つとして、ビールの原料となるホップの栽培を6年前から支援しています。『クラフトビール』が全国でブームになっている今、与謝野町の取り組みは大きな注目を集めています。

手探りでのスタートから6年で大きく飛躍

「与謝野町の農家は約87%が水稲です。この土地が米作に適しているからです」と与謝野町の農業現状について話すAさん。全国的にも米の消費量が減る中、国の政策も米作から他の農産物生産へシフトを促しています。役場として町内の農業をどう支えていくのか調査・検討していました。その中で、一農家からホップ栽培の話が出たのがきっかけでスタートしました。

Aさんは「そもそもホップは北海道や東北など寒いところでの栽培が適していると考えられています。与謝野町で栽培できるなんて誰も考えなかったと思います」「今年は天候不順やコロナで大変でしたが、無事収穫期をむかえて、少しホッとしています」と生産者の苦労をねぎらいます。

初年度は、1個人・1法人で栽培をスタートし収穫量は100キロ程度でしたが、昨年は4個人・1法人で1・1トンを超えました。作付面積も当初より5倍以上に。今年は昨年以上の収穫を期待できます。

新たな課題が次々と役場の役割と責任も

Aさんは農林課に配属されホップ栽培の支援を担当して3年になります。「前任の先輩の苦労は大変だったと思います」とAさん。初めてホップを栽培する農家をどう支えるか、すべてが手探り、初めてのことばかりだそうです。

まずは初期投資にお金がかかります。補助金の対象でもある高さ5メートル以上の『棚』の設置は10アールあたり200万円かかります。「設備投資や技術面等、生産者は新しいことを始めるリスクがあります。その中でホップの栽培を勧めるわけですから責任を感じます」。

また、ホップの市場は大手ビールメーカーの契約栽培がほとんどです。しかし、与謝野ホップは栽培から管理、販路まですべて独自で作らなければなりません。Aさんは今でも次々に出てくる課題に対応する毎日です。「収穫したホップを一体いくらで売ったらいいのか、市場自体がほとんどないので、値段をつけるのに苦労しました」と笑うAさん。

「収穫が増えてくると新しい問題がでてきます。高所作業車が必要だとか、大きな保管庫が必要だとか。ほかにも、商品としての品質保証や管理など。京都与謝野ホップ生産者組合の事務のサポートも行っています」と忙しそうです。

農家が「与謝野のホップ」と自信を持って生産できるために 

収穫量が年々上がる中で、与謝野のホップが全国の注目を集めるようになりました。Aさんは「全国からホップの問い合わせがあります。また、他県からの視察なども増えてきました」と話します。

ここ数年は与謝野ホップを使った缶ビールも作っています。「まだまだ数は少ないですが与謝野ホップを使ったクラフトビールを販売してくれる店舗も出てきました。なにより、町内の認知度をあげて、安心してホップを作ってもらえる農家を増やしたいですね」「補助金の性格上いつまでもできるわけではないですから、私たちは黒子に徹して、生産者の意見・要望を丁寧に聞き、自立して収益をあげるよう応援することです」とやりがいを話してくれました。


京都自治労連 第1965号(2020年8月5日発行)より

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