機関紙 - 京深層水
「桜を見る会」の前日に都内の高級ホテルで開かれた前夜祭(安倍晋三後援会主催)について、東京地検特捜部が捜査を進める中で、安倍氏側が5年間で800万円超を費用の一部として補填した疑いがあるとの報道がされた。
これまで安倍氏は、国会で「すべての費用は参加者の自己負担。事務所や後援会の負担は一切ない」と繰り返し答弁してきたが、これが事実なら安倍氏の国会答弁は偽証罪に問われるとともに、公職選挙法や政治資金規正法など明確な法違反となる。
今年1月、安倍氏に近いと言われる黒川弘務東京高検検事長の定年延長を閣議決定し、後付けで検察官の定年延長法案を通そうとしたものの世論の逆襲にあい廃案となったが、そのあおりを食って継続審議扱いとなったのが定年延長のための地方公務員法改正法案だった。もし、検察官の定年延長法案が廃案となってなかったら、果たして今回の事態は明るみに出たのだろうか。三権分立の大切さを考えさせられる出来事であった。(F)
京都自治労連 第1969号(2020年12月5日発行)より