機関紙 - 京深層水
新型コロナウイルスに感染した府内の80代独居女性が自宅待機中の昨年末に亡くなられていたことが報道され、府は精査した結果、コロナ対応病床として確保しているとしていた720床のうち、すぐに使用できる病床は半分以下の330床しかなかったことを明らかにした。
この問題は以前から医療関係者が実態に比べて過大なのではないかと指摘していたもので、府は今回そのことを認めたことになる。その後の京都新聞の報道では、京都ではコロナ患者の約半分を民間病院で受け入れており民間頼みの病床拡充策は「容易ではない」と指摘され、足下の府立医大病院長も「感染者を減らすしかない」と言っている。であれば、自粛に伴う「補償」をしっかり行い行動変容を促すしかないのではなかろうか。
しかし、国や府の来年度予算案は、「補償」は横に置いてポストコロナに向けた施策が盛り込まれたものとなっている。まずはコロナ収束に全力を尽くす、そのための予算こそ必要だと思うのだが。(F)
京都自治労連 第1971号(2021年2月5日発行)より