機関紙 - 京深層水
先月31日に行われた総選挙は、自民が議席を後退させたものの「絶対安定多数」の261議席を確保し、引き続き公明とともに政権を維持することとなった。コロナ対策の無為無策、数々の政治と金の疑惑などに対する国民の批判は厳しく、小選挙区で自民の大物幹部が野党候補に敗れるなどの波乱はあったものの、期待していた野党共闘は十分な成果を上げられず、本気度の総括が求められる。
一方、批判の受け皿となったのは、コロナ対応で連日テレビ出演していた吉村大阪府知事が副代表の維新で、聞き心地のよい「身を切る改革」とも相まって一人勝ちとなった。
しかし、維新が伸びたことで改憲勢力が3分の2を維持する結果となり、憲法を守り生かす闘いは正念場が続く。また、自治体労働者として、コロナ禍から住民のいのちと暮らしを守るためにも公務公共サービスの拡充をと政治の転換を求めてきたが、これまで以上に気を引き締めて要求運動に取り組まなければならなくなりそうだ。(F)
京都自治労連 第1980号(2021年11月5日発行)より