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機関紙 - 【水道】安全な水を全地域へ安定して供給する…生きていくために必要な水を安全に安定して供給するのが仕事

【水道】安全な水を全地域へ安定して供給する…生きていくために必要な水を安全に安定して供給するのが仕事

カテゴリ : 
組合活動
 2022/2/7 11:20

福知山市は、2006年に福知山市・三和町・夜久野町・大江町の1市3町が合併し、今の福知山市がスタートしました。水道事業も統一され、上下水道部で一括して運営されています。

今回は福知山市上下水道部水道課のAさんに、水道課での仕事と苦労、やりがいをお聞きしました。

地道な点検作業が漏水被害から市民生活を守る

「この時期は凍結による漏水事故が多く発生します。その対応に苦労しています」と話すAさん。市内全域にある水道管の運用状況は上下水道部にあるモニターで集中管理しています。地域ごとにある配水タンク(配水池)の水位や配水経路ごとの使用料などをモニタリングして漏水を知らせます。「トレンドグラフでわかるのは大まかな地域だけですので、ここからは一軒一軒家や事業所を回って水道メーターなどを確認する地道な作業です」「多くは個人宅の家内水道管からの漏水です。最近は空き家での漏水が多いですね」と最近の事故の状況を話します。漏水被害は、近隣一帯が断水する大きな被害につながることもあり、早急に対応する必要があると言います。以前、大きな漏水があったときは、「すぐ現場に駆け付け、水道課全体で連絡を取り合い、情報交換して漏水箇所の特定に成功。近隣の断水被害を防ぐことができました。この間わずか30分。あと10分でも遅れていたらと考えると冷汗がでました」と緊迫した現場を振り返ります。「日頃の地域ごとの施設の状況や水道の使われ方などの情報の蓄積と情報の共有化が大きな力になりました」「なにより水道課のチームワークが良かったですね」と胸をはります。

配水管の新設や老朽化 地域ごと違う「水」事情に対応する

Aさんの日常業務は、配水管の新設や老朽化による配管の交換などを行うための工事の設計や積算です。上下水道部では、水道管がどこに埋まっていて、それがいつ設置されたものなのか、膨大な情報を管理しています。

網の目のような配管の地図には、管路だけではなくてどこに制水弁などが設置されているかのデータも記録されています。「漏水も配管の交換工事でも、制水弁を一度閉じて作業します。制水弁の閉じる順番や場所を誤ると、通常流れている水の向きが変わるので、濁った水が出てしまう場合があります。工事の設計はこの地図を見ながら、制水弁の位置や流れの向きなどパズルを解くように設計していきます」と楽しそうに話します。新設の時などは、制水弁の数などを少なくしすぎると、後のメインテナンスに手間がかかったり濁り水の原因になったりします。「広範囲な断水は最悪ですね。絶対避けるため細心の注意をはらっています」と語るAさんに頼もしさを感じます。

技術や地域特有の情報を継承していくことが重要

Aさんは、技師として福知山市に就職して6年目。今の水道の仕事に誇りとやりがいを持っています。「漏水対応や水道の維持・管理の仕事は、住民のあたり前の生活を人知れず支えている。かっこいいですよね」と少し照れながら話します。「まだまだ勉強が足りないと思っています。福知山市独自の水道ノウハウも継承していきたいですね」と今後の抱負も話してくれました。

水道事業は民営化や民間委託が強められ、福知山市でも包括的民間委託をしています。しかし、世界ではフランスやイギリス等で水道事業の再公営化が進んでいます。「住民生活を支えること、生きていく上で必要な水を安全に安定して供給することは市の職員の仕事だと思っています。頑張ります」とAさんの力強い言葉を聞くことができました。


京都自治労連 第1984号(2022年2月5日発行)より

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