機関紙 - 京深層水
ロシアによるウクライナへの侵攻が世界的な批判を浴びている。国連憲章や国際法に反して他国に侵攻するだけでなく、核兵器使用による脅しなど言語道断であり、即時撤退を求める。
この事態に乗じ、国内で「核兵器の共有」についての危険な議論が起きている。安倍元首相がNATO(北大西洋条約機構)諸国が米国の核を自国内に共有していることを例に、日本でも議論すべきと発言。維新の松井代表も「議論は当然」と言っている。
しかし、唯一の戦争被爆国であり、憲法前文の「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し」たことの具体的施策として「非核3原則」を持つ国として、決して認められない。しかも、核兵器禁止条約が発効し(日本政府は未だに批准していないが)核兵器そのものが違法化されたもとでもある。米国が太平洋ビキニ環礁で水爆実験を強行してから68年の3月1日、NOの声を大きくあげようと決意を新たにしたところである。(F)
京都自治労連 第1984号(2022年3月5日発行)より