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機関紙 - 京都自治労連2022春闘アンケート…8時間働けば暮らせる賃金を 安心して働き続けられる職場環境を

京都自治労連2022春闘アンケート…8時間働けば暮らせる賃金を 安心して働き続けられる職場環境を

カテゴリ : 
組合活動
 2022/3/10 13:50

京都自治労連が実施した2022春闘「働くみんなの要求・職場アンケート」は、32単組から正規職員、再任用職員3894人、会計年度任用職員、臨時職員、非常勤嘱託職員、派遣・委託労働者から1203人の回答が寄せられました。(集計は2月25日到着分まで)

【正規職員の生活・仕事実態と賃上げ・職場環境】

生活改善には3万円以上の賃上げが必要

生活実感では「かなり苦しい」「やや苦しい」が46.2%(昨年45.8%)と半数に迫る状況は変わりませんが、家計負担を見ると「交通費(ガソリン代含む)」が14.4%(昨年4.5%)とガソリン高騰の影響を受けて負担増となっています。「子ども教育費」「税金・社会保険料」については5人に1人が負担を感じていますが、節約できる費目ではなく、重い負担となっています。

昨年と比べて賃金が「増えた」を回答したのは25.9%(昨年31.1%)「変わらない」39.4%(昨年44.8%)、「減った」33.2%(昨年22.8%)と、「減った」との回答が10ポイントも増えました。

賃上げ要求では、月額「3万円」28.7%(昨年27.0%)が上昇し、「2万円」14.7%(昨年15.0%)とあわせると43.4%の人が、月2〜3万円の賃上げを求めています。22春闘で掲げる「誰でも月額2万5000円以上の賃上げ」要求を裏付ける結果になっています。

深刻な人員不足65%が人員が足りないと回答

「働き方改革関連法」施行から3年が経ちました。時間外勤務の上限規制が定められて以降、1ヶ月平均の残業時間数は横ばいの傾向で、不払い残業の実態をみると「ある」36.5%(昨年30.8%)と増えており、中には「100時間以上」との回答もあります。不払いが生じる理由として、「申請しづらい雰囲気」「仕事の責任」が上位を占めていますが、今回から「短時間の残業だから」を項目に追加したところ14.9%の回答がありました。

昨年と比較した職場全体の業務量は、若干の減少は見られるものの、依然として6割近くが増加したと回答しています。その一方で、職場の人員は「足りていない」65.1%(昨年60.9%)が増加しており、業務量に見合う職場の人員改善は進んでいません。

働く条件改善では、4人に3人が「賃上げ」を求め、人員増も強い職場要求となっています。「仕事と家庭の両立」は30代(21.5%)、40代(19.3%)の子育て世代で高い結果となっています。

 

 

【非正規職員の生活・仕事実態と賃上げ・職場要求】

最賃1500円以上の実現を一刻も早く

会計年度任用職員制度が導入されて2年目のアンケートとなりました。

生活実感や家計状況は「かなり苦しい」15.3%(昨年13.6%)、「やや苦しい」37.2%(昨年36.6%)が昨年よりも若干悪化しました。昨年との賃金比較では「増えた」23.2%(昨年36.4%)が3割減、「変わらない」が半数以上です。

実際の月額賃金を見ると「11〜25万円未満」(合算)が5ポイント減った一方で、「9万円未満〜10万円台」(合算)の労働者が5ポイント増えています。また、最賃も下回る時給「937円未満」の回答も寄せられ、見過ごせません。最賃同額も含めて「937円以下」が時給制の方の15%を占める結果となっています。

「安い賃金」「雇用不安」の状態の改善は急務

労働実態をみると、不払い残業が「ある」17.5%(12.4%)が昨年よりも増えて5人に1人となっています。その理由として「申請しづらい雰囲気がある」が正規同様に高い数値です。

雇用契約期間は「1年以内」が7割を占めていますが、勤続年数を見ると、「15年以上」と回答した方が、5年前より倍増しています。

不満や不安を感じることでは、「賃金が安い」54.7%(昨年41.0%)と13ポイントも増加しています。仕事のやりがいを約8割が感じている一方で、低賃金への不満が渦巻いています。また、「雇用契約が更新されないのではないか」33.6%、「職場や仕事が無くなるのではないか」20.7%と雇用不安を訴える声や、「人手が足りない」14.6%と非正規職員も感じています。

働く条件改善では、「賃上げ」71.2%(昨年61.3%)、「ボーナス支給・額引上げ」42.8%(36.9%)が増加し、昨年より若干下がったものの「雇用安定」27.5%(29.6%)、「退職金導入」24.5%(昨年27.8%)が強い要求です。

 

 【コロナ禍の仕事・職場】

出口の見えないコロナ危機 健康と業務への不安広がる

第6波によってコロナ危機が長期化するなか、体調や心身への影響について「ある」が7割を占めました。長期化による影響は、「感染リスクに対する不安」61.1%、「職員の健康被害」26.4%、「他の住民サービス(本来業務)への影響」24.5%、「兼務・応援による負担」24.2%などです。感染不安を常に感じながら業務を行うものの、職場の業務負担も増加していることが明らかになっています。

コロナによる仕事量が増えた 人員を確保してほしい 賃金の底上げを

自由記述欄には、

  • エッセンシャルワーカーとして自治体職員を指定するべき
  • 濃厚接触者には当てはまらなくても接触していたという職員は強く不安
  • 今まで無かった新たな業務が増加しているにもかかわらず、人員増が無く時間外が増えるのは当たり前である
  • コロナ禍になってからの就職だったため、通常の保育等がわからない。行事もなくなっているものもあり、経験できていない
  • コロナ担当部署の人員不足により、休日の応援業務があるがすでに半年以上たち、応援ではなく通常業務になっている
  • 職員は日々感染の不安を抱えながら子どもと接しています。心的ストレスは以前よりも多くなっています」

 


京都自治労連 第1984号(2022年3月5日発行)より

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