機関紙 - 何もしないよりはましや!延べ100人を超えるボランティア派遣 〜宇治市消防職員協議会〜
宇治市消防職員協議会の仲間が、大震災被災地へボランティア隊を連続して派遣。参加者は延べ100人を超え、テキパキとした仕事振りは被災地のみなさんに大変喜ばれています。宇治市の西消防署を訪ねてお話を伺いました。
消防としての被災地生存者捜索・救出業務の区切りとなった4月2日、消防職員協議会では、辰巳会長の「仕事ではもう行かない、何が出来るか」との問いかけに、“現地へ行こう、何もしないよりはましや”との声が上がり、協議会としてボランティア活動に取り組むことになりました。
自治労連の現地受け入れ態勢が確立するのを待って、4月21日からボランティアをスタート。
移動は、たまたま3月に購入した協議会所有の15人乗り自動車が活躍。運転手3人、作業員7人の10人が車に乗って宇治を早朝の5時に出発。夜に陸前高田市に到着。翌日から2日間作業し、次のボランティアを乗せてきた車に乗り込んで宇治には午前6時に到着。というもので、12陣まで出す計画、走行距離は「3万キロを越える」といいます。
現地での仕事は、主に家屋や田畑・側溝などのガレキ撤去や泥出しが中心。第3陣で参加した上田さんは、「現地ではお年寄りが多く、なんでも自分たちでしなければという人柄、はじめは中々打ち解けなかったが、徐々に信頼関係ができていった」といいます。
第4陣で参加の本西さんは、「見ず知らずの私に、お年寄りが、アルバムや着物などを見ながらその時々の思い出話をしてくれた。最後に『必ず復興するので、きれいになったらまた来てくれ』と声をかけられました。
ボランティアとしての心構えを聞くと、第一陣で参加した梅木さんと横さんは、「現地の被災者の気持ちに立って行動する事が必要。家が残った人はまだましで、何もかも無くした人のボランティアへの思いは複雑」と重みのある言葉が返って来ました。
京都自治労連 第1752号(2011年5月20日発行)より