機関紙 - 力合わせ悪政を変える2 物価高騰から国民守る政治を 消費税5%減税を直ちに〈84ヶ国で減税実施〉
新型コロナの感染拡大と物価高騰が、国民の暮らしと営業を直撃しています。「政治を変えよう」の第2回は、物価高騰にどう対応するかを考えたいと思います。
「スーパーに行っても値上げ、値上げで手が出ない」「ガソリン満タン!というのが怖い」など、コロナ禍での急激な物価高騰に悲鳴が聞こえてきます。
さらに、ロシアのウクライナ侵略によって、エネルギーや穀物などの一層の値上げが懸念されます。輸入小麦の値段は、1.5倍になり、「10月には2倍になる」とも言われています。また、世界最大の木材輸出国であるロシアからの木材の輸入が止まり、住宅建設に大きな影響が出始めています。住宅建設が止まれば、家電の販売など住宅関連産業が大きな影響を受け、消費不況に拍車がかかります。
給料は上がらず、昨年に続いて年金の支給がカットされる中での物価高騰は、家計の3重苦です。
岸田政権に、国民の生活の実態が分かっているとは思えません。
深刻な物価高の原因は、コロナ禍やウクライナ侵略だけではありません。アベノミクスの「異次元の金融緩和」政策で極端な円安と輸入価格の上昇を招いた自公政権の責任が問われています。ところが政府の対応は、低所得の子育て世代を対象とした児童一人当たり5万円の給付は盛り込みましたが、これまでも繰り返してきた各種支援措置の延長や対症療法がほとんどで、国民生活の深刻な危機に対応できるものではありません。
最賃1500円の実現を
政府は物価高騰の中で、有効な政策を実施すべきです。
一つは、賃金を他の先進国並みにあげること。そのためには、最低賃金の1500円への引き上げを中小企業への支援策と合わせて直ちに実施すること。
二つは、年金削減を中止し、社会保障と教育予算を他の先進国並みにすること。
三つは、大企業と富裕層に応分の負担をもとめ、消費税の5%減税を直ちに行い、来年10月からのインボイス制度導入を中止すること。
暮らしを破壊する物価高騰から、国民を守る政策を実施できる政権が今こそ必要です。
京都自治労連 第1986号(2022年5月5日発行)より