機関紙 - 2022年中央最賃審議会…最低賃金31円引き上げ…全国平均で961円 物価上昇にも追いつかない
2022年度の最低賃金を審議する、厚生労働省の諮問機関である中央最低賃金審議会の小委員会が1日に開かれ、現在の平均額から過去最大の増加幅である31円引き上げ、全国平均で961円とする目安をまとめました。現在、京都の最賃の時給は937円。目安通りの引き上げなら、968円になります。
今年の協議の特徴は、これまで引き上げに否定的だった経営者側委員も引き上げを認めた点です。これは、コロナ禍における生活苦や、物価の高騰、急激な円高に対して最賃引き上げが必要であることを労働・経営両委員の認識の一致があったからです。
全労連や京都総評の運動で、日本の最低賃金が先進国の中でも最低水準であることが広く知られるようになり、最賃引き上げが大きな国民世論へとなっている表れでもあります。
しかし、だれもがあたり前の生活ができる最低賃金は、日本のどこでも時給1500円以上が必要です。
物価は2.3%も上がっており実質的な引き上げ幅は1%程度にすぎません。職場地域から、最賃引き上げを求める声と、中小零細企業が安心して賃上げをできるように政府の支援策を求める声を強めて、目安を大きく上回る京都の最賃を勝ち取りましょう。
京都自治労連 第1989号(2022年8月5日発行)より