機関紙 - 「公共」を住民と自治体労働者の手に!…職場を基礎に、賃金・労働条件などみんなの力で職場環境改善へ 仲間と支えあい、対話を重ね、要求運動と結んだ組織拡大を
「公共」を住民と自治体労働者の手に!…職場を基礎に、賃金・労働条件などみんなの力で職場環境改善へ 仲間と支えあい、対話を重ね、要求運動と結んだ組織拡大を
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ジェンダー平等実現 誰もが参加しやすい活動へ
討論では、この1年間の職場・地域での取り組みやたたかいについて、文書発言も含めて16単組22人の代議員が発言しました。
はじめてのハイブリッド開催となりましたが、会場やオンラインから語られる発言に参加者は集中して聞き入りました。どの発言も、執行部提案の方針を支持・補強し、豊かに発展させるもので、当事者や仲間の声を集めて賃上げや人員増など職場要求前進に奮闘した経験、ロシアのウクライナ侵攻や国葬問題での地域と共同した取り組みをはじめ、「困難な時代だからこそ労働組合を職場・地域に」と奮闘する姿に共感が広がりました。
組合結成60周年組織強化を重視:精華町職
8月で結成60周年を迎えた。コロナ禍で大きなイベントは出来ず、交流の機会も減る中で組織強化の取り組みを重視。未加入者を釣り大会に誘い、加入には至らなかったが対話のきっかけに。職員アンケートは未加入者にも協力を依頼し組合の存在をアピール。昨年度共済拡大キャンペーンで組合員比70%達成、告知該当者にも喜ばれ、コロナ給付でも助かっている。来年10月に町長選。働き方、働きがいに直結するものとして取り組む。
センター休止に伴い北部への支援を:与謝野町職
4月1日に新採説明会を行い、その場で100%加入を実現した。
7月の総会で方針を確立。組合員の声を直接聞く要求運動に取り組んでいる。コロナの影響で保育所での聞き取りが十分ではないため引き続き取り組む。組合の存在意義を示す取り組みとして平和ツアーを検討している。丹後地協では経済問題の取り組みを議論する。
要望として、北部センター休止となるが引き続き情報提供等の支援と、大会開催時期の検討を。
要求ランチトークで「声」集める:府職労連
府職労連女性部は一人ひとりの組合員の声を集めることが難しくなっているが、可能な所で集まろうと昼休みに交流している。女性部交渉にむけた要求ランチトークで職場環境の課題を中心に出し合い、これらの声をもとに年2回の女性部交渉で職場要求や生の声を伝えること、参加者全員が発言することを大切にしている。自治体にはたらく女性の全国交流集会に京都から61人が参加。参加者組織の単組訪問で女性組合員の輪が広がった。
要求書づくりに向けアンケート実施:綾部市職労
秋の要求書づくりに向け、アンケートを行った。その結果、何らかの形で不払い残業があるとの回答が過半数を超えた。4年程前にも労使交渉で時間外の問題を確認したが、当局に改めて周知徹底を行うよう促していく。
また、人員が足りないとの声や、管理職の管理責任が不十分との回答もあった。ガソリン代が上がっている中で、通勤手当改善を勝ち取って欲しいとの声がある。改善に向け組合として、前向きに交渉を行っていく。
定年、給与改悪が確定での重点課題:宇治市職労
昨年10月に当局から提案された給与制度改悪は生涯賃金が最大1300万円削減される内容。粘り強くたたかい、4月からの実施は避けたものの今年度に入ってから当局は突如「合意がなくても議会上程する」と強行姿勢を示してきた。
定年引上げも国準拠、9月議会での拙速な上程を提案してきたが、現業職場での困難など多くの課題があり議論が必要だと訴えている。給与制度改悪とともに確定闘争での重点課題だ。
コロナ禍でもみんなが元気になる活動を:京都市財団労組
京都市内18ヶ所の図書館と生涯学習施設に運営を委託されている。公共サービス民営化のもとで京都市の図書館も次々と民営化が進められ、現在は生涯学習施設のあり方が取り上げられている。市民の図書館を中心とした生涯学習の場を守ると同時に、私たちの雇用を守り労働条件向上にむけ市民と共同の運動に取り組む。
コロナ禍で地道に組合加入の呼びかけをしている。仲間を増やし、みんなが元気になるような組合活動にしたい。
粘り強い要求活動で給与・手当面が前進:宇治野活労組
組合結成8年目になった。指定管理者の選定が非公募から公募となり、市民サービスを維持するため、実績重視の公募制度の確立や雇用を守る要求活動を行い、向こう5年間の契約を守ることが出来た。給与面でも扶養手当や住居手当など粘り強い要求運動で実現し、組織強化にも繋がっている。コロナ禍において安心して働ける職場、休暇制度の充実、嘱託職員の昇給制度改善や均等待遇の実現など活動を進めていく。
「上限超えても申請」交渉で言質確保:舞鶴市職労
役員の世代交代が一気にすすむなか、毎週執行委員会を開催して活動。
給付金、ワクチン接種などコロナ対応で長時間過密労働が増加。人口減・税収減を理由に正職員が削減され、全ての職場で人員不足。不払い残業も増え、正確な時間把握を求め、交渉で「上限を超えても時間外をつけるべき」と回答を得た。
組合員の率直な意見を聞く機会としてアンケートを実施し、組合員の気持ちに寄り添った活動をすすめていく。
国葬で市長が弔意表明強制させないよう行動:京丹後市職労
人事評価の勤勉手当反映の提案があり、制度不備を認めさせたが、労使合意なしに管理職に説明がされた。実施させない運動を進める。
マイナンバーカードを業務に使用する条例が、組合に説明も無く、議会に提案され可決された。取得の強制になり認められない。不利益が生じない様にしたい。
国葬は反対も多く、様々な問題があるが、市長は弔意を示すと表明した。弔意の強制が無いように求める。
ジェンダー平等の視点貫き活動すすめる:京都市職労
多様な要求を運動につなげる活動のあり方を工夫。支部書記室のネット環境を整え、昼休みに交渉報告等をオンラインで実施。組合員一人ひとりとつながる支部役員がエンパワーメントすることが大事と感じている。
「女性部のあり方」見直しを方針化する。兼務する役員が多く、これまで通りの活動は困難。ジェンダー平等の視点を労働組合運動でも貫き、本当の意味で「誰もが参加しやすい組合活動」にしていきたい。
春闘から夏季、そして秋闘要求に取り組む:福知山市職
春からの取り組みを振り返る。自治体キャラバンやメーデー、ウクライナ支援集会などに取り組んできた。また、春闘要求書、夏季重点要求書の提出、これから秋季年末要求の取り組みをすすめていく。2年前に定年退職し、会計年度任用職員となったが処遇が非常に低く冷遇されている。福知山では再任用制度はあるが運用はなし。当局から令和5年4月から再任用実施の提案がある。弱い立場の人に寄り添い、組合に団結して頑張る。
一時金遡及削減に抗議の団結署名:精華臨職組
役場で働く会計年度任用職員は約300人。会計年度任用職員が職場を回しているといっても過言ではない。どの職場も正規と同じ業務に従事しており、直ちに全員の正職員化を求めたい。
一時金の遡及削減が提案され、抗議の団結署名に取り組み、10日間で全組合員から署名を集めた。当局に声を届けたが不当にも強行された。つながること、集まることが厳しい状況だが仲間を増やし引き続き処遇改善を求めていく。
不十分ながらも賃金・職場要求を改善:舞鶴市職労
こうむ公共舞鶴支部の取り組みについて。会計年度任用職員の賃上げ要求は不十分ながらも4月から1号アップ、ケア労働者は2月から6号アップと改善させたが、まだまだ低水準。職場要求も交渉で訴えて改善を実現。これらはアンケートで要求を集め、舞鶴市職労と団結して取り組んだ賜物。課題は多いが、仲間を増やす取り組みも強めたい。10月から会計年度任用職員が共済組合に移行、福利厚生改善にイニシア発揮を要望する。
足並みそろえ統一要求で改善めざす:宇治CCユニオン
消費生活相談員は、専門性や継続性の必要な業務。しかし、他の自治体も含め、会計年度任用職員しかいない状況。当局に待遇改善を訴える必要がある。宇治市にある他の単組とともに、待遇改善を求める統一要求書の提出を検討している。また、人勧のオンライン学習も行う予定。学習を基に要求書を提出したい。特に経験加算について対象外の期間を対象となるように求めていきたい。他の単組とも足並みをそろえて頑張る。
自治労連に結集し医療改悪はね返す:京都市職労
今夏の第7波では職員や家族の感染で濃厚接触となって勤務できない職員、特に看護師の急増で病棟閉鎖や集中治療室の縮小、3人から2人夜勤に移行など勤務再編が急きょ行われたため、組合で緊急の申入れを行った。人もベッドも検査資材も不足するなか、医療を受けられない人を「仕方ない」で済まさないよう自治労連に結集して医療改悪をはね返したい。
生活が厳しいなか「組合費が高い」との声。組合費の削減を求める。
職場体制充実が市民生活守る土台:宇治市職労
昨年度、当局から定数は管理運営事項とされ、職場が混乱。業務量と人員問題は密接な労働条件問題として交渉し、採用を勝ち取る職場も生まれた。職場体制の充実が市民生活を守ることと確信を持ち運動を続ける。
3年ぶりに青年層中心の交流会を開催し、青年部再建につなげた。要求実現の活動などステップアップしていきたい。
自治労連共済がコロナ禍で大きな信頼を得ている。労働者同士の助け合いを広げていきたい。
キーワードは皆で職場を良くしよう:宮津市職
今年も5人の新規採用者全員に組合に加入してもらった。勧誘は出だしが肝心であり、タイミングを逃すとなかなかきっかけがつかめない。宮津市職では「約9割が組合に加入」「みんなで職場を良くしていこう」をキーワードに、安心して加入してもらえるように取り組んでいる。職員が安心して働けてこそ、住民の暮らしが守れ、サービスも向上していく。住民のために働ける職場づくりを目指して運動をすすめていきたい。
対面で話し合うことを大切にしたい:向日市職労
若い組合員が執行部に入る。今後、青年部活動を活発化させたい。
コロナで保育現場が難しくなった。保育所のあり方など話し合う機会をもちたい。保育士が市役所内の職場に異動した。保育士の立場から、新しい形での子育て支援を考え、提供できる機会となる。職場を守り、生活を充実させながら、住民の生活をよりよくするために活動していく。
今年の定期大会はリアルで開催し、対面で話し合うことを大切にする。
根底にある思いを共有ぜひCOの活用を:京都市職労
「なぜ組合活動を頑張れるのですか」。組合員から聞かれ活動の根底にある想いを思い出した。コミュニティオーガナイジング(CO)はこれまで実践されてきた活動を理論的に学べるもの。当事者を中心に力をあわせて社会を変えていく方法論だ。33キャンペーンはこの手法を活用して取り組み、11月に署名を提出する。課題を解決するための運動をどう作っていくか、京都自治労連としてCOを学ぶ場、実践を交流する場を設けてほしい。
生活改善につながる賃上げを勝ち取る:府職労連
今年の人勧では生活改善につながる賃上げをめざしたい。また、成績主義につながる記述がちりばめられ問題。これまでの到達を踏まえ「悪しき成績主義にしない」決意だ。人勧には非正規職員についての記述が全くないが、府職労連では平成19年度から人事委員会勧告で言及させてきた。引き続き頑張りたい。
給与制度のアップデートは重大な問題。公務労組連絡会として情報をつかみ、地方の運動の情報交換をのぞむ。
文書発言:府職労連
京都自治労連青年部では対面での交流がしたいと、新しい形での新歓スプリングフェスタを企画して実施。学びと交流でお互いに刺激し合える青年部をつくりたい。
文書発言:城陽市職労
年末確定に向けてみんなの声を集める職場要求アンケートを実施。要求前進をめざす。粘り強い職場での声かけでこの間8人を新たに組合加入に結びつけている。
参加者感想
活動への刺激と元気がもらえた
京丹後市職労
ハイブリッド方式の大会に時代の進展を感じるとともに、現地に行くことで体感できる空気感も大切だと再認識しました。大会では「自分たちの時代や実力に合った形へ運動のイノベーションが喫緊の課題」という京都市職労の福本書記長の発言が、今の自分たちの活動に感じている停滞感や閉塞感の本質を突いた発言に思え、大変刺激を受けました。
大山崎町職
みんなが働きやすい職場にするにはどうやって進めていけばいいのだろうと漠然と悩んでいました。定期大会に参加し、コロナ禍による人員不足からの過重労働などリアルで厳しい現状を知り、健康で働きやすい職場になるよう処遇改善や人員確保を訴え、そして仲間を増やし、少しでも明るい未来に繋がるように頑張ろうと思いました。
京都自治労連 号外 大会特集号(2022年10月5日発行)より