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機関紙 - あの人に会いたい25 丹後社会保障推進協議会 議長 山本 忠男さん…住民の皆さんと一緒に医療・社会保障守る運動に取り組む

あの人に会いたい25 丹後社会保障推進協議会 議長 山本 忠男さん…住民の皆さんと一緒に医療・社会保障守る運動に取り組む

カテゴリ : 
組合活動
 2022/11/7 9:10

やまもと・ただお=1947年京都府生まれ
1966年 京都府職員(京都府に入職)、京都府職員労働組合に加入
2003年 丹後労働組合総連合 事務局長
2008年 丹後社会保障推進協議会 事務局長
2022年 丹後社会保障推進協議会 議長


全自治体で「生活保護は権利」のチラシを
介護保険の改悪ストップへ力合わせよう

今年の8月、京丹後市が作成した生活保護制度を市民に知らせるチラシ「生活保護の申請は国民の権利です」が配布されました。チラシには「お困りの場合は、ためらわずご相談ください」と謳われています。京都府内の自治体では、画期的な取り組みとして注目を集めました。生活保護をはじめとする社会保障や医療・福祉の充実に取り組んでおられる、丹後社会保障推進協議会議長(丹後社保協)の山本忠男さんを訪ねてお話を伺いました。

――なぜチラシが配布されたとお考えですか

京丹後市の全戸に配布された生活保護のチラシは、新聞折り込みではなく各地域の自治会を通じて全戸に配布されました。「誰ひとり置き去りにしないまちづくりを目指して」「京丹後市からのお知らせ」で始まり簡潔で分かりやすく、裏面は「生活保護についてのよくある疑問」にQ&Aで答える内容です。

私は、1966年に京都府に採用され、6年間生活保護の仕事に従事しました。生活保護行政の現場は本当に大変で、今思い返すと仕事にのめりこんだ6年間でした。それだけに、今回のチラシは、本当に画期的と言えます。このチラシを持って、窓口に相談に来られた市民の方が何人かおられると聞きます。京都府内のすべての自治体で、このような取り組みをぜひ行ってほしいと思います。

直接的には、市議会において「コロナ禍に生活保護申請者が減少している。制度周知を徹底すべき」との議員質問への市長答弁がきっかけになったとは思いますが、「生活保護バッシング」が国会やマスコミで吹き荒れた時を思うと隔世の感があります。この変化は、国民の置かれている現状がより深刻になっていることの反映でもあります。

もう一つの理由が、社会保障や医療・福祉の充実を求める全国各地の取り組みの力ではないでしょうか。私たち丹後社保協も、生活保護問題をはじめ様々な学習会や「地域医療の実態調査」などに取り組み、京丹後市に毎年要求申し入れと懇談を行ってきました。

こうした粘り強い取り組みが、今回のチラシに結びついたと思っています。

――丹後社保協は、これまでどのような取り組みをされてきましたか

丹後社保協は、1999年9月に「国の社会保障制度を拡大・充実させ、又丹後地域の住民の生活と健康を守るための諸活動を推進することを目的に」結成されました。

私が忘れられない取り組みは、三つあります。

一つは、丹後地域で唯一であった府立与謝の海病院の脳神経外科が医師を確保できず2009年4月から休診になった問題です。丹後地域で、脳梗塞や交通事故等で脳に損傷を受けた場合は、いのちの保障はありません。私たちは、「いのちの格差があってはならない」と緊急署名運動を行い、短期間に1万2000筆を超える署名を集めて府への要請行動を行いました。結果、外来診療は6月、入院・手術は11月から再開することが出来ました。

もう一つが、府立与謝の海病院が独立行政法人の府立医大の附属病院に再編される動きの中での「地域医療を守れ」の取り組みです(2013年4月京都府立医大附属北部医療センターに移行)。

2012年11月、私たちは「地域医療を守れ」と大型バスで47人の代表が、京都府庁や府立医大に要請行動を行いました。また2013年9月1〜3日、「丹後の地域医療と介護の実態調査」を実施しました。新聞に返信用封筒付きのアンケートチラシを折り込み配布。同時に延べ150人で聞き取り調査も行いました。アンケート回答は、2000通を超える規模で集まりました(2019年6月の「地域医療実態調査」には1500のアンケート回答)。行く先々で公的医療機関への期待と、私たちの取り組みへの共感と激励の言葉を頂き、与謝の海病院や弥栄病院、久美浜病院の診療科の充実や体制の強化が求められていることが分かりました。

三つめが、2019年に国民健康保険税が引き上げられる動きがあり、「国保税の負担軽減を求める陳情書」を市議会へ2月と5月に提出し、議会で市会議員を前に「協会けんぽ並みの保険料にすべきだ」と意見陳述を行ったことです。結果は不採択でしたが、私たちの取り組みや全国の世論に押されて、2022年4月から国の施策で未就学児の国保均等割を半額に軽減することになりました。「子育て応援」を打ち出している京丹後市は、他の自治体に先駆けて、18歳未満の子どもの均等割を廃止すべきです。

これらの取り組みで私が確信にしていることは、地域の皆さんと力を合わせて取り組むことの大切さです。すぐに要求が実現できなくても、粘り強く頑張れば、行政や国を変え要求は前進します。

――今後、どのような課題に力を入れようと思われていますか

丹後地域では、介護保険の充実は切実な問題です。これまでも改悪され利用しづらくなっていますが、岸田政権は2024年の3年に一度の改定で、利用料の引き上げや介護サービス削減を狙っています。▽サービス利用料の2割負担と3割負担の対象拡大、▽要介護1、2の訪問・通所介護の保険外し、▽ケアプラン作成の有料化、▽相部屋の室料有料化などです。これらが実施されると、コロナと物価高で苦しむ高齢者や家族はさらに負担を強いられ介護が受けられない方が続出しかねません。国民を苦しめる介護保険改悪は撤回すべきです。府や市町村はきっぱりと反対の立場に立つべきです。

――自治体職員への期待についてお話しください

自治体職員の皆さんは、働きながら地域の消防団やPTAなど様々な分野で活躍されていると思います。地域の皆さんは、「定年退職後は自治会の役員などしてほしい」と期待されておられます。日々の仕事で培われた知識や知恵を、暮らしやすい地域づくりのために発揮していただきたいと思います。そのためにも、様々な経験を積んでいただき、住民に喜ばれる仕事をすすめてほしいですね。


京都自治労連 第1992号(2022年11月5日発行)より

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