機関紙 - 23春闘自治体キャラバン 大幅賃上げで職場も地域も元気に…コロナ2類から5類に懸念の声も
京都自治労連と自治体当局との要請・懇談を通じて、各単組での23春闘期の労使交渉の促進をはかり、各単組の要求前進めざした23春闘自治体キャラバンが2月20日〜22日を中心に行われました。キャラバンでは、23春闘での賃金・労働条件改善、新型コロナ感染症への対応、公務公共サービスの拡充などで意見交換を行いました。
コロナ禍と物価高騰、住民の暮らしの現状
新型コロナ感染症の第8波では、職員の中にも感染者や濃厚接触者が発生し、一時混乱したものの、現在ではほぼ収束しているとの話が出されました。
また、新型コロナ感染症の2類から5類への引き下げについては、「懸念もあり情報収集に努めている」としました。これに対して執行部は、「2類では、特別休暇等も保証され安心して治療に専念できるが、5類ではそうはいかない。特に会計年度任用職員は、病気休暇が無給の自治体が多く、安心して治療できる条件整備が急務。しっかり国や府に意見を述べてほしい」と求めました。
賃上げの必要性で一致
ほとんどの自治体当局が、物価高騰もあり「賃金引き上げが必要」との認識では一致。「人勧準拠、国公準拠であり今年の人事院勧告を注視している」としました。
今年の最低賃金が3%程度引きあがれば、地域手当未支給自治体で発生する高卒初任給の最低賃金割れ問題については、「初任給基準を1級の5号ではなく、9号や13号に引き上げないと毎年起こる」との指摘に、国公準拠からくる自治体での対応の厳しさが語られました。
会計年度任用職員の処遇改善については、自治労連が取り組んだ「3Tアクションアンケート」がマスコミにも注目され、総務省が「勤勉手当が支給できるよう公務員法を改正する」とした方針を歓迎するとともに、「安心して実施できるよう、国は財源に責任を持ってほしい」との意見が出されました。
応募したくなる魅力ある処遇を
どの自治体でも、保育士、保健師、土木・建築技師など専門職の応募がない深刻な実態が語られました。これに対して執行部は、「この問題の根底には、民間と比較すると初任給が低く抑えられ、青年からは魅力ある職場に思われていないところにある。超勤縮減も含めて魅力ある職場づくりが急務」と処遇改善の必要性を強調しました。
京都自治労連 第1996号(2023年3月5日発行)より