機関紙 - 委員長あいさつ…公共を取り戻すために現場から力を発揮しよう
京都自治体労働組合総連合
執行委員長 福島 功
コロナ禍の三年余りで、医療や公衆衛生・公務職場の脆弱性が明らかになり、新たな感染症や、頻発する災害に対応するために公務の拡充が求められています。
しかし岸田内閣は、コロナを2類から5類に見直し、コロナ禍がなかったかのように新自由主義的な政策を次々と国民に押しつけてきています。
自治体に関わる一つ目はデジタル化です。マイナ保険証の強制や不備が明らかとなり大問題になっています。岡山県備前市では、無償の学校給食が提供されてきましたが、「世帯構成員全員がマイナンバーカードを取得しないと継続できない」と突然言い出しました。批判の広がりで撤回しましたが、国の財政誘導が自治体の政策を歪めています。
二つ目が公共サービスの産業化です。全国で学校給食などの事業をおこなってきた企業ホーユーが、事業停止と破産申告をおこない大混乱が起きています。以前、宇治市でも同様の問題が起こりましたが、直営での自校方式の給食を残しておいたおかげで、子どもたちに途切れることなく給食を提供できました。まさに現場の力、公務の直営の力、そのことが今問われています。
公共を取り戻す運動が、自治労連からも提起されていますが、来年2月の京都市長選挙、福山弁護士と一緒に京都をリニューアルするたたかいに挑んでいきたいと思います。
岸田政権がすすめる大軍拡路線、安保3文書の閣議決定のもとで自治体が戦争に加担させられるのかどうか、瀬戸際に立たされています。地方自治の役割をはたすことが住民の命を守り、戦争につなげないことになります。
私たちはこの一年、職員の命を守る運動や33キャンペーン、誇りと怒りの3Tアクション等に取り組み、人員増や会計年度任用職員の勤勉手当支給の法改正、給与の遡及改定など様々な到達を築き、また官民一体となったたたかいが、全労働者の賃金と労働条件の前進を切り開いてきました。
そのことに確信を持ちながら、旺盛な討論で新たなたたかう方針を確立していただくことをお願いします。
京都自治労連 号外(2023年10月5日発行)より