機関紙 - 京深層水
10月6日から京都府内の最低賃金が時給1008円に引き上げられた。
公務員には最低賃金法が適用されないものの、最低賃金を下回って働かせるのはいかがなものかと主張してきた私たちの取り組みもあって、会計年度任用職員の賃金をこの10月から引き上げる自治体がほとんどとなっている。
一方で、正規職員でもこの10月の最低賃金引き上げ以降、給与改定までの間、地域手当不支給地では時給換算で最低賃金を下回る自治体が生じている。正規、非正規の逆転現象である。「遡及改定するのだから」と放置する自治体もあるが、最低賃金を現に下回らないよう調整額という形で工夫する自治体も現れた。
最低賃金や、民間水準を下回る初任給となっている国の俸給表そのもの、もっと言えば民間を後追いするだけの人事院勧告制度の限界が露呈しているとも言える。優秀な人材確保のためにも賃金水準の大幅引き上げこそ求められている。地方の実態を踏まえて給与制度のアップデートでぜひ考えてほしい思う。(F)
京都自治労連 第2004号(2023年11月5日発行)より