機関紙 - 京深層水
今月号が組合員のみなさんの手に届く頃には、参議院に論戦の場が移っている地方自治法改正法案。衆議院段階で早々と修正され、附帯決議がついたとはいえ、法案は「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態が発生(又はおそれがある場合)」という非常に曖昧な要件で、国が自治体に「指示」することが可能になり、地方自治の本旨から団体自治が認められている現在の「対等・協力」関係が、戦前のような「上下・主従」関係に変質させられることであり、その本質は変わっていない。
政府は大規模な災害や感染症などを改正根拠として挙げているが、コロナや災害で被害が拡大したのは、国に「指示」権がなかったからではなく、国の号令の下、保健所や土木事務所が統廃合され職員を減らしてきたからであり、自治体職員を増やすことこそ求められる。
歴史を逆戻りさせてはならない。企業・団体献金で政治を歪め「戦争する国づくり」にひた走る自民党政治にストップをの声を今こそ大きく広げようではないか。
京都自治労連 第2011号(2024年6月5日発行)より