機関紙 - 仲間づくりに議論と対話
24春の組織拡大集中期間は「仲間が増えれば職場も組合も元気に」をスローガンに、各単組の奮闘でこれまでに新規採用者を中心に200名をこえる新しい仲間を組合に迎えています。今回は京都府職労と京都市職労での仲間づくりの取り組みを紹介します。
京都府職労
寄り添う対話で組合員拡大へ
お話を伺ったのは府職労本部執行委員のAさんと青年部長のBさん。この間、2人はそれぞれに交流企画やライフサポートセミナーに参加された未加入者との対話を重ねて加入に結びつけてきました。
とはいえ、実際に一対一も含めて"対話"に踏み出すことは容易ではありません。「府職労では未加入者への声かけリストを作って状況を共有しています。対話につながった報告を聞くと嬉しいし、自分も頑張ろうと力をもらえる。"みんなで"と、後押ししてくれる先輩や仲間が心強い」とBさん。「チームで動くことは大事ですね」とAさんもうなずきます。
2人が対話の中で大切にしていることは、話しやすい環境やシチュエーション。そのためのアポ取りも欠かせません。「対話の中では相手のことが知りたいと興味を持って、職場状況や要求をくみ取ることを意識しています」とAさんが言うと、「相手の話を否定せず、共感することを心がけています」とBさん。
「労働環境を維持・改善していく上で組合の力は大切です。その原動力は組合員の数。だからこそ1人でも多くの方に組合に加入してほしい」(Bさん)、「働きがいがあっても長時間労働など仕事を続けることが困難な職場実態、なかには心が病んで退職する青年が増えています。その現状を変えて働き続けられる職場づくりのために組合を大きくしたい」(Aさん)と組合員拡大への力がこもります。
「組合活動を楽しみながら仲間を増やして一緒に学びあっていきたい」「先輩組合員のサポート無しでも加入につながる対話スキルを磨いていきたい」と、対話に重点をおいた仲間づくりへのチャレンジは続きます。
京都市職労
活動の悩み出し合い実践のヒントに
京都市職労は7月12日に組織集会を開催。目的は、組織の強化や拡大における課題、悩みを出し合い、効果的な取り組みや教訓を共有すること。あわせて参加者がお互いにアドバイスしあうことで、支部活動に活かせるものを得ることです。
テーマ(1)は、「未加入者へのアプローチを考える」として、春の組織拡大月間での支部の奮闘や、一対一の対話の重要性など教訓的な経験を共有。一方で、十分な働きかけができていないこと、働きかけるためのツールとして、親しみやすい印象で加入を呼びかけるビラの作成など活動の実践的なヒントが得られるものとなりました。
テーマ(2)は、焦眉の課題である「どうして"脱退"してしまうのか」を議論。「脱退」の背景や理由を深掘りし、組織強化と一体に改善の糸口をつかむことを目標としました。日常から役員と組合員との関係づくりの重要性を確認しました。
テーマ(3)は、「組合員のためになっていない労働組合とは?」を議論。労働組合の役割や意義を確信にするために、「組合員のためになっていない」状態の要因などを逆説的に分析、改善の道筋について深めました。
テーマ(4)は、「一人ひとりの力が活かせる組合活動のあり方を考える」として、それぞれが役員を引き受けてきた経過を振り返り、協力者への声かけのヒントを出し合いました。
参加者からは「一人ひとりの組合員の意見や思いを聞いて、組合員の主体性を発揮した組合活動が『お客様』にさせない上で大事だと思った」と感想が寄せられました。
京都自治労連 第2013号(2024年8月5日発行)より