機関紙 - 司書のイチオシ(1)しにたい気持ちが消えるまで (豆塚エリ/著 三栄/出版)
今号より図書館司書の仲間から"イチオシ"の書籍紹介コーナーを設けます。(隔月予定)
あなたは、死にたいと思ったことがありますか?
本書は、著者が16歳で飛び降り自殺をはかり、頚髄を損傷し車いす生活となった経緯と自立するまでが赤裸々に書かれています。
自殺に至った原因の一つは、複雑な家庭環境。家族関係の大切さを痛感するとともに、彼女にどこか安らげる居場所さえあれば死にたいと思わなかったのではないだろうか。私たちの図書館も誰かの居場所となれるように努めなくてはと感じました。文芸部の先生の詩「病室に窓はありますか 心の窓は開いていますか 心の窓を開きましょう」に強く心打たれました。
京都自治労連 第2013号(2024年8月5日発行)より