機関紙 - 委員長あいさつ…憲法が生きる社会・政治の実現へ
京都自治体労働組合総連合
執行委員長 福島 功
みなさん、お忙しいところ出席をいただきありがとうございます。また、激励のためにお越しいただいた来賓のみなさんにお礼を申し上げます。
さて、戦後直後70%近くあったエンゲル係数は経済成長とともに下がり続けていましたが、ここ数年上昇傾向にあります。その背景は異常な物価高騰です。8月に出された人事院勧告は30数年ぶりの高水準と言われていますが、中高年層や再任用職員は平均改定率3%を下回っており、物価高騰を上回り生活改善につながる大幅賃上げを勝ち取る秋季年末確定闘争に取り組むことが必重です。
また、昨年度自衛官募集のために若者の個人情報を記載した名簿を国に提供した自治体が全国では全体の3分の2になりました。府内では26市町村中10市町が紙媒体で提供、16市町村が住民基本台帳の閲覧としており、戦争する国づくりの一翼を自治体が担わされています。この動きに拍車をかけるのが、地方自治法「改定」による国への補充的指示権付与です。
物価と賃金の問題も、自治体のあり方の問題も、政治と深く関わっています。自民党の総裁選が行われていますが、裏金問題の根本である企業団体献金の禁止を掲げている人は皆無です。さらにどの方も自衛隊を憲法に明記することなど改憲を競い合っています。総選挙があると言われており、政治を根本的に転換するためにも、自民党政治そのものを終わらせて、憲法が生きる政治への転換を求めていきましょう。
この間、全国的には、会計年度任用職員の処遇改善となる地方自治法の改正や、「子どもたちにもう一人保育士を!」の運動を通じて76年ぶりに保育士の配置基準を変えさせた取り組みが自治労連運動の大きな確信となっています。おおいに確信と自信を持って、まだ組合加入していない仲間に声を掛けましょう。そして組合を強く大きくして更なる要求の前進を勝ち取ろうではありませんか。そのためには、男性も女性も、正規も非正規も、様々な職種のみなさんからも多様な意見を出してもらい豊かな討議を通じて方針と実践を積み上げていく事が大切です。旺盛な討論をお願いします。
京都自治労連 第2015号(2024年10月5日発行)より