機関紙 - みんなでみんなの仕事を分かりあおう 〜職員リレー講座―京丹波町職〜
喜んでもらえるまちづくりを
組合員が講師となってそれぞれの仕事を報告する京丹波町職第1回職員リレー講座「みんなで、みんなの仕事を分かりあおう」が7月20日に開催され、組合員など約40人が参加。仲間の仕事についての話に熱心に耳を傾け、困難ななかで頑張っている思いや課題を共有、ユーモラスな報告に爆笑するなど、会場が一体となった有意義な取り組みとなりました。会場には寺尾豊爾町長も参加し講評を行いました。
政策能力高めたい
執行部を代表して開会挨拶を行った片山健委員長は、東日本大震災の取り組みに言及し、義援金カンパのお礼や原発事故で全町避難を余儀なくされている姉妹町の福島県双葉町へのエールを述べるとともに、未来に向けて安全なエネルギーについて議論することを呼びかけました。そして今回の連続講座の意義について触れ、「要求で団結し、住民サービスの向上に向けいい仕事をするための労働条件をよくするのが労働組合。町職には、あらゆる職種が集まっており、各部署の枠を超え仕事の課題や意義、熱意とか共有しあうことで一体感が生まれ、住民のみなさんと一緒になって“チーム京丹波”として町づくりができ、組合としても飛躍が出来る。一人ひとりの政策立案能力を高め、まちづくりの政策提言が出来る力をつけたい」と参加者に呼びかけました。
寺尾町長も激励に
続いて寺尾町長が来賓挨拶を行いました。寺尾町長は、民間企業の経営者であった経験にも触れながら「公務員は頑張れば頑張るほど町民のみなさんに喜ばれるやりがいある仕事。力あわせ、いいまちをつくろう」と組合員を激励しました。
くらし守り日々奮闘
リレー講座では、住民課の並河直樹さんが、環境推進係の仕事内容と課題を紹介。並河さんは、住民からの苦情処理や不法投棄などでの現場に出かけることが多い具体的な苦労話や、環境推進係としての課題を分かりやすく報告。異動して3ヶ月で感じることとして、人員体制が弱く、苦情に即対応できないことや、どこまで行政として関わるのかなどの課題が出されました。
木と暮らすまちの魅力発信を
続いて、産業振興課の下村邦喜さんが、町の森林事業の現状と課題、『京丹波町 木のぬくもり活用推進事業』について報告。下村さんは、林業の衰退や森林放棄で機能低下がすすんでいる現状について触れるとともに、『木のぬくもり推進事業』では「観光・食・エネルギー・雇用」を一体としてすすめていることなどを紹介し、「木を使った暮しが出来る京丹波町の魅力を打ち出したい」と事業の目的を語りました。
人・まちの魅力伝えたい
企画政策課情報推進室の西村公貴さんは、ケーブルテレビの仕事について報告。特に、企画番組は「人」や「まちの課題」に焦点を当て、まちの魅力を知ってもらうことによって「まちづくり」につながると信じて仕事をしている。取材には、土日も朝・昼・晩も、盆・正月も関係ないことや、人員が少なく月の残業が40〜50時間、夏期休暇も取れない現状が報告されました。西村さんは「番組への反響、苦労している町民を紹介できることや、取材を通じて自分自身が勉強になることが仕事のやりがいにつながっている。人員を増やして、番組作りと施設管理に専念する職員に分ける事が必要がある」としました。
リハビリが受けられる環境の保障
最後に報告をおこなったのは、和知診療所の理学療法士の大田有次さん。大田さんは、人口6000人の地域での住民から求められるリハビリテーションとして、老健施設リハビリ、外来リハビリ、訪問リハビリ、特養リハビリなど様々な分野を理学療法士1人、助手1人、運転手1人(シルバー人材)で担当している状況を報告。地域にあるリハビリテーションとして、どんな状況でもリハビリが受けられる環境を保障していきたいと施設の重要性を報告しました。
参加者からは、「いつも忙しそうにしているが、報告を聞いて仕事の大変さがよくわかった」「住民の方に天寿を全うしてもらうためにはリハビリテーションは重要」などの意見。また新規採用者からは、「はじめて聞く話ばかりでとても勉強に」「いつも厳しい言葉をかけていただいている先輩。愛情の裏返しだと受けとめている。これからもよろしく」などの声が出されました。
喜んでもらう仕事へ 人員増が重要
京丹波町職では、今後もリレー講座を開催し、お互いの仕事を理解しあうと同時に、さらに住民に喜んでもらう仕事をすすめるためには、人員増が決定的に重要になっており、リレー講座を力に要求を前進させようと頑張っています。
京都自治労連 第1757号(2011年8月5日発行)より