機関紙 - 「対話と学び合い」すすめ、要求で仲間づくりを…生き生きと元気に、働き続けられる職場をつくろう
「戦争反対」「憲法まもる」運動に全力あげよう
社会・地域のすみずみに憲法を生かそう
討論では19人の代議員が発言し、安心して働き続けられる職場づくりと人員増・長時間労働縮減、すべての職員の生活改善につながる賃金の大幅引き上げ、会計年度任用職員制度の処遇改善など職場要求実現のとりくみ、市長選挙や民間委託・指定管理者制度のなかで公共の役割を発揮する運動の推進、要求当事者である組合員の声を出発点に懇談会や学習会の実施とそのなかでの対話を通じて新しい仲間づくりに奮闘してきた経験など、この1年間の単組・地域での奮闘が語られました。新たに提起した「ジェンダー平等推進」にかかわる方針への補強や単組での実践が語られたことも特徴的でした。(発言順に紹介します)
代議員の発言
分会協議会が組合員と組合の懸け橋に:宇治市職労
職場ごとの分会活動を補佐する組織として分会協議会があったが、役員のなり手不足で停滞していた。組合本部と組合員の懸け橋になるような活動ができないかと同じ思いをもった役員で話し合い、総務と健康福祉の分会協議会を立ち上げることができた。組合員との団結や交流を深めることを目的に、まずは楽しいイベントを通して関係性をつくり、活動への理解や運動にかかわってもらえるようにしていきたい。
組合員の声を大切に要求実現めざして:府職労連
女性部が年2回実施している交渉では、全員が発言して生の実態を伝えることを大切にしている。いま現場では人員不足により、子育て世代でも残業せざるを得なくなっている。専門職や技術職は短期間での人事異動や年齢構成の偏りにより、人材育成や技術継承ができず業務にも影響が出ている。女性が能力を発揮し、働き続けるためにはさらなる休暇制度の改善や条件整備が必要。組合員の声を大事にして要求していく。
市民が快適に利用できる図書館へ:京都市生涯学習 財団労組
全職員対象に要求アンケートを実施。市民が快適に図書館利用できるように要求書にして交渉し課題解決をはかりたい。執行委員会でどうすれば組合員が増えるか話し合い、手紙を配布して2人の加入があった。図書館ツアーを開催し20人が参加。半数が組合未加入者、仲間に迎えたい。京都市の「外郭団体のあり方の抜本的見直し」や「行財政改革計画」に不安が拭えない。雇用守り安心して働ける職場づくりをすすめる。
組合費減額や活動の抜本的見直しを:京都市職労
組合財政が厳しく、人や資源も限られるなか、運動の抜本的な見直しが必要。組合費の減額や活動内容の「選択と集中」を要望する。単組が自力で組合員の要求実現に活動していくために何が必要なのか。賃金・労働条件の向上など、私たちの要求を実現するために全単組参加のもと、運動の再構築を。組合員を増やす努力はしつつ、「選択と集中」に舵を切るとき。集団の知恵と行動で乗り越えよう。
労働環境を充実させ、魅力ある公務職場へ:宮津市職
これまで新採の100%加入が続いていたが、今年度は至らなかった。方針にある「組合員を増やす人を増やす」ことが課題。私たちの労働環境が充実することで公務員を選択する人が増え、仲間も増えると認識。青年部では「仲良くする」をテーマに、横のつながりを作ろうと活動。4月には新採と青年部で歓迎会を開催した。人数は少なくなったとしても少数精鋭で頑張りたい。今後も支援を。
職場実態を出発点に昨年を上回る人員増:舞鶴市職労
退職者や内定辞退が相次ぎ職員が減っている。時間外勤務の上限規制の管理が厳しく不払い残業も発生。業務量削減等とあわせ改善めざす。組合で人員問題を強く訴えてきた結果、昨年を上回る採用があった。青年部、女性部中心に実行委員会を立ち上げ学習会などに取り組み、新採17人の組合加入につなげた。自治労連として労基法や最賃法適用を求める運動など、より組合員の賃金労働条件改善の運動強化を求める。
顔を合わせた活動の大切さを実感:大山崎町職
保育士を中心に活動。コロナ禍で出来なかった新入組合員の歓迎会や全体交渉を久しぶりに再開。みんなが顔をあわせること、みんなの声で交渉することの大切さを改めて感じた。保育は子どもの大切な命を預かる仕事。体力や精神の消耗も大きく、定年年齢引き上げ後の働き方や定年前退職者の増加などが課題。そんな中、組合役員を1年交代にするなど、みんなの負担を減らし、細く長く活動が続けられるよう工夫をしている。
保育の後退を許さずさらなる処遇改善を:長岡京非常勤労組
長岡京市では10年前から学童保育の民間委託がすすめられてきた。私たちは市の責任を追及し、保育を後退させないため、委託先の指導員を交えた会議や研修を行ってきた。市は民間委託をすすめる方針で、指導員の退職後は、時間給の支援員を入れる対応をしている。全員参加の会議や交渉を大切にし、昨年は勤務時間数と基本給を変更させず、勤勉手当を支給させた。今年は看護休暇の有給化など正規職員と同じ待遇を求めていく。
運動を継承し新たな活動をすすめる:向日市職労
一人ひとりが組合活動を考え、話し合い、声を集めて、要求書に反映させている。ニュースの発行や、対話を広げ「組合の見える化」で組織強化につなげたい。保育現場では、職員の労働条件や職場環境が厳しくなっている。この夏は猛暑の中エアコンの故障にすぐ対応してもらえず、保育にも支障が出ている。職場環境や労働条件の改善に向け、他都市の経験なども学び、運動の継承をしつつ現状に合わせた新たな活動を進めていく。
業務集約による不安の声、解消をめざす:府職労連
京都市内に3ヶ所ある府税事務所が来年1月に統合される。それぞれの事務所に地方税機構の事務所もあるが、こちらも統合され府税事務所とは別の場所になる。それにより、課税収納部門(府税)と徴収部門(税機構)が別の場所になり、府民サービスの低下や人員削減の心配の声があがっている。8月に移転に伴うスケジュールなどが出されたが、書庫スペースの減や休憩室の確保など不安の声がある。今後も交渉など頑張っていく。
一緒に活動する仲間づくりへの支援を:城陽市職労
京都自治労連青年部は役員6人で、会議や組織の「理想と最悪」を出し合って自分たちがめざしたいチーム像と共有目的をつくり、どんな青年部にしたいか等を大切に活動している。新歓フェスタに9単組53人が参加し、新採の組合加入につながった。今後、模擬交渉や定期大会を予定。青年部活動は仕事以外でのつながりや学びを得られることが魅力。一緒に活動する仲間を増やしたい。本部・単組から役員選出など支援をお願いする。
再任用職員の処遇の改善を:精華町職
高齢期雇用の現状について。再任用職員は、現役の時と同じ職場で働いた場合、週5日勤務で行っていた業務を、週4日間の勤務で求められる。とても忙しいが、賃金は大変低く、退職金を取り崩して生活しているのが現状だ。賃金の引き上げ、処遇の改善を強く求める。再任用職員の声をもっと大きくするためにも、周りの再任用職員にも組合加入を呼びかけ、元気に安心して働き続けられる職場環境の改善を求めていきたい。
課題の「見える化」で職場要求実現:与謝野町職
職場環境改善について有給取得率が低いことから年休取得キャンペーンを当局に訴えて成果があった。超勤問題では保育現場の深刻な実態に対し、事務補助で会計年度任用職員の増員を実現。課題を「見える化」して実態を改善させている。執行部で能登震災ボランティアを位置づけて活動。今年度も引き続いて実施したい。年末交渉では地域手当の獲得をめざす。職場の多忙な状況から機関紙のデジタル化を要望する。
市民・職員の声届く市政をめざして:宇治市職労
12月に宇治市長選挙が行われる。4年前に誕生した現市長は就任してすぐに夏休削減、賃金削減を強行し、その後も技師削減や福利厚生改悪提案など労働条件改悪を繰り返してきた。また、住民や給食のあり方検討委員会で出された「自校方式の給食を残して」という意見を踏まえず、一部配送方式とするなど住民の声を聞かない政治姿勢も特徴だ。市職労として、市民や職員の声に耳を傾けてくれる市政・市長を実現させたい。
働きかける人を増やし組合員増を:福知山市職
昨年度に勤勉手当の制度化もあり、会計年度任用職員の処遇が労使の課題。正規・非正規の間での不合理な格差はあってはならないというのが社会的な常識になっており、その周知を全職員に行うことが大切だ。組合では雇用や処遇に関する情報を伝えながら少しずつ人間関係をつくり、個別に声をかけて会計年度の組織化・組合加入がすすんでいる。働きかけられる人を増やし、学習会を開催するなどして加入につなげたい。
地域にも運動広げ、要求前進めざす:宇治野活労組
3月期の0.1月分の一時金支給を勝ち取ったが、物価高騰で十分ではない。粘り強い交渉で正職員同様の傷病休暇日数付与を実現。宇治市で会計年度任用職員の勤勉手当が支給されることになったが、財団の収支状況等から勤勉手当支給は困難と回答があった。5年間の指定管理料と利用料金制度の中では独自の賃金改善は難しく指定管理者制度の課題は大きい。最賃引き上げの行動や市長選挙の取り組みに参加し要求実現めざす。
平和、休暇、ジェンダーの学び深める:向日市職労
ウクライナ・ロシアの紛争、いつも犠牲になるのは一般市民。一刻も早い終結を願っている。
京都自治労連女性部では、いきいきアンケートによるみんなの声を集めた要求活動に取り組んでいる。研修会への参加やミニ学習会により、「平和や憲法の大切さ」「心と体に栄養を与える休暇の必要性」「個性が尊重されるジェンダー平等の実現」など学びも深めている。単組訪問活動などで単組とのつながりも強めていきたい。
本気でジェンダー平等を推進することを求める:京都市職労
組合のジェンダー平等とは、性別や家事・育児等の理由で活動参加が遮断されないこと。その実現には必要最小限の時間、参加してよかったと思える内容、オンライン環境の保障が大切。活動スタイルを変えればこれまで参加条件が合わなかった人も参加できるなど担い手は広がる。総評のジェンダー平等宣言案を組織にあてはめ、女性や子育て当事者任せにせず、委員長・書記長など執行部が主体的に取り組むことを提案する。
職場・仲間の声を集めて要求活動すすめる:府職労連
人勧学習会のアンケートでは、地域手当や扶養手当の問題、職場及び各支部の状況など様々な課題を集める事ができた。職場と仲間の声を集めて要求していくことが組合活動で、その活動が見えているところは組織拡大も進んでいる。職場実態を無視した年度途中の人事異動や管理職が機能していない職場、職場状況を顧みない業務内容など様々な状況があり、職場環境は逼迫している。声を集め改善の要求活動を行っていく。
祝電・メッセージありがとうございました。
府内首長をはじめ、98の団体から頂戴し、大会で紹介しました。
来賓あいさつ
日本自治体労働組合総連合 橋口 剛典 書記長
京都地方労働組合総評議会 梶川 憲 議長
日本共産党京都府委員会 倉林 明子 参議院議員
京都自治労連 第2015号(2024年10月5日発行)より