機関紙 - 宮津市職が申し入れ 虚偽報告問題での職員への処分の撤回を 増員こそ、過ち繰り返さない保障
今年6月、宮津市が国の補助金を利用して、高齢者にパソコンを配布して買い物難民対策などを進める事業で、パソコンの配布率がゼロだったにもかかわらず、達成率を「85%」と総務省に報告していたことが明らかとなり、『事業成果を水増し報告』とマスコミも報道するなど問題となりました。
職場から怒りと不安の声
宮津市当局は、事実を認めるとともに「特定の職員の悪意、怠慢によって生じたものではなく市組織全体の問題」との立場を表明しながら、市長、副市長のほか10人の職員に対し、責任の一部を職員に押し付ける処分・措置を行いました。職場からは、「室・係間の応援要請に軽々と応じるのが怖い」「仕事した者損になる」「仕事の押し付け合いが起きる」という声が出されていました。
宮津市職は、9月5日に申し入れを行い、(1)今回の件の背景に、「行革大綱2006」による大幅人員減があり、仕事量に見合う人員配置になっていない。増員を行うことこそ二度とこのような問題を繰り返さないことにつながる。(2)「市組織全体の問題」としながら、職員に責任の一部を押し付けるのは問題として、職員の処分の撤回を求めました。
対応した室長は、「仕事量が、いっぱいいっぱいという認識は持っている。職員には苦労させている。人員不足が一因かもしれないが、言い切れない面もある」とし、職員処分については、「『市組織全体の問題』として、まず市長みずからに責任を課した、そのことを理解してほしい」との態度に終始し、「組合からの申し入れを市長に伝える」と述べました。宮津市職では、職場からの人員増の取り組みと年末確定闘争の中でも課題として位置づけ奮闘しています。
京都自治労連 第1760号(2011年9月20日発行)より