機関紙 - 非正規労働者の組織化 韓国労働運動の最大の焦点 〜リュ・ナンミさんの報告から〜
リュ・ナンミさんの報告では、韓国の労働者約半数が非正規労働者であり、中央省庁や地方自治体など公共部門に非正規労働者が広がった原因が正規職員の削減にあるとして批判。
非正規労働者のたたかいでは、死者も出した517日間のストライキなど凄絶なたたかいが各地で激化。ほとんどで勝利できなかったが、たたかいにより非正規労働者が低賃金にあえぎ、雇用不安に怯えていることを社会に知らせることができたとしました。
国や資本に対抗するために多くの労働者を組合に結集させなければならない。非正規労働者の拡大が労働組合の弱体化を狙ったものでもあるならば、逆に私たちは、非正規労働者の組織化で組合を強化することが重要。非正規労働者自らが立ち上がって要求を前進させることが、何よりも重要であることを経験した。非正規労働者を組合に組織することについての疑問や躊躇の声に、繰り返し学習し話し合って克服してきた。また、それでも従わない組合を除名処分にするなど厳しい態度で臨んでいるとしました。
地方自治体における民間委託・非正規の広がりは、自治体サービスが金儲けのために行われるようになることに一番の問題がある。現在、民間委託を制限する条例制定など運動に取り組んでいるとしました。
リュさんは、空港非正規労働者、病院の付き添い介護労働者、大学の清掃労働者、などの具体的な組織化の経験について説明。多くの敗北があり、多くの勝利もあった。敗北を無にしないために、そこから何を学び教訓にしていくかを大切にし、次の前進につなげてきた。日本と韓国で非正労働者の共同闘争ができる日を夢見ていますと発言を締めくくりました。
韓国の「非正規職保護法」とは・・・
(1)雇用期間が2年を超えた有期雇用者は無期雇用とし、派遣労働者は直接雇用とすること。
(2)賃金・勤務条件で正社員と不当に差別してはならないといった内容。
激しい労働運動のけっkあ、2006年制定。
京都自治労連 第1760号(2011年9月20日発行)より