機関紙 - 「はじめよう 京都から 新しい日本」を合言葉に 〜池田委員長あいさつ〜
昨年3月11日の東日本大震災と原発事故は、私たち京都の自治体に働く者にとっても、多くの課題を鮮明に示しました。
平成の大合併で広域化された被災自治体は、住民と行政の距離を拡大し、地域社会の「絆」を細く弱いものにしてしまい、再建・復興をより困難なものにしていました。
しかし、その「絆」をたとえ細く一条のものとなってしまっても、確実に繋ぎ止めているのは自治体に働く私たちの仲間の存在であり、献身的な活動と住民の立場に立った仕事です。あらためて「地域住民の繁栄なくして、自治体労働者の幸せはない」という、民主的自治体労働者の原点に立ち返り、運動を進めようではありませんか。
民主党野田内閣の原発問題とエネルギー政策、復興支援策、税と社会保障の一体改革、TPP、沖縄米軍基地問題等々では、財界とアメリカへの追随ぶりを一層強めています。これらのことは、地域社会の疲弊と崩壊に一層拍車をかけ国の解体に道を開くといっても過言ではありません。
京都市では2月5日投票で市長選挙がたたかわれています。
4年前に951票という僅差の惜敗でした。その後の4年間の国の悪政と京都市政の実態、住民生活の疲弊と危機的な状況を見るならば、「善戦はもういらない、勝利あるのみ!」という合言葉で最終盤を闘いぬいた前回選挙結果に安穏とするわけにはいきません。自治体労働者として、京都から住民の立場にたった新しい自治の姿を創出する可能性を切り拓く京都市長選挙になんとしても勝利して民主的自治体建設に大きく足を踏み出しましょう。
人口で京都府の56%を占める京都市が、住民の立場からの府市連携を強め、再生可能エネルギーへの転換と雇用・産業育成に踏み出し、地域循環型の経済と地域社会をつくるならば、京都が新たな地方自治の扉を開くことになるのではないでしょうか。
「天の時は地の利に如かず。 地の利は人の和に如かず」と言います。様々な人との共同と連帯を広げ、桜咲く春爛漫を迎えようではありませんか。
京都自治労連 第1767号(2012年1月5日発行)より