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機関紙 - 守りたい“いのち” 支えたい“暮らし”若い世代が希望と展望あふれる政治へ転換 はじめよう京都から新しい日本

守りたい“いのち” 支えたい“暮らし”若い世代が希望と展望あふれる政治へ転換 はじめよう京都から新しい日本

カテゴリ : 
組合活動
 2012/1/12 0:10

951票差で叶わなかった市政刷新。あれから4年、格差と貧困はさらに広がり、地域は疲弊、市民生活は危機的状況になっています。「放射能から子どもを守りたい」「地域経済を元気にしたい」、こうした市民の願いに応える政治への転換が求められています。

いよいよ京都市長選挙。市政刷新の会から立候補を表明している弁護士・中村和雄さんと京都自治労連・岩瀬青年部長が対談しました。 (司会進行は編集部)

―あけましておめでとうございます。昨年の東日本大震災、原発事故を受け、自治体行政、そして自治体労働者のあり方が問われました。実際に被災地に足を運んで感じたことは。

中村 最初に訪れた仙台周辺や海岸沿いの自治体は合併など自治体構造改革によって職員が減らされ、避難所の把握などが困難になっていた。一方、合併を拒否した自治体では職員体制が整い、避難所の運営や住民の状況を早期に把握できていた。

岩瀬 陸前高田でボランティアに参加。職員が足りないという話は聞いていたが、合併した自治体としなかった自治体の違いを聞き、合併の弊害を痛感した。
 ただ、自治体労働者が被災しながら休みなく住民のために働き続けているのに、情報が伝わらず不満を言われる。そうした状況に自治体労働者はどうあるべきかを強く感じた。

中村 阪神淡路大震災の教訓、派遣村にも通じるが、実際に被災した人、派遣でいえばワーキングプアの人が活動に参加する、一緒に作り出すという組織的なもの、住民と一緒になってサービスを作っていくことが行政には求められている。信頼関係やノウハウを積み重ねていくことが必要だと思う。

岩瀬 現状でいえばそうした活動は仕事に追われて出来ていない。考える余裕が無いんだと思う。「住民を第一に」が自治体労働者としての姿だが、それすら出来ていない状況にある。
 私は向日市の第3保育所で保育士をしているが、老朽化を理由に閉園すると市長が突然言い出した。子どもが安全に安心して生活できる、保護者が安心して子どもたちを預けられる、それすら出来ない状況になろうとしている。子どもや保護者が日々不安を感じながら生活することが果たして良いのか、矛盾ばかり感じる。

中村 直接の答えにはならないが、保育所の先生がどれだけ大変な思いで子どもたちのことを考えているか、それが保護者にちゃんと映っているか、すべてではないが相互理解が出来ていない状態にあるんだと思う。

―現在の労働環境、青年の働き方や正規・非正規の問題について。

中村 異常なまでに非正規化がすすみ、青年の中で非正規率が高い。正規から非正規へ、この悪循環が原因。若者が自分で生活維持できる、そういった環境にしないと将来は真っ暗になる。

岩瀬 保育所でも非正規が増え、すでに非正規がいないと仕事が回らない状態。仕事内容も変わらない。

中村 今の日本の非正規問題の最大の問題点は正規と非正規が同じ仕事をしているのに待遇がまったく違うことにある。

岩瀬 それはすごく感じている。私自身、正規になって3年目、非正規で働いていた時期があったが、同じ仕事をしてこんなにも待遇が違うのか、とても矛盾を感じた。非正規の待遇が改善されてきているが、それでも生活できるギリギリの状態。格差があまりにも大きすぎる。

中村 京都市内でも大手コンビニで時給751円と、どう考えても生活保護の基準に達しない。そういう働き方が当たり前になっている。本当に改善させなければいけないのは正規と非正規の格差をなくすこと。EU諸国は“同一労働同一賃金”が当たり前。
 “公契約条例”は賃金の底上げという点で解決の一つの方法。行政が注文した仕事に携わる労働者の労働条件は生活できるように引き上げる、そこに責任を持つことが行政の義務。これは国際的に認められている精神だが、日本では当たり前でない。まさに「世界の常識、日本の非常識」だ。

―“脱原発”の課題、これからの社会や日本のあり方とは。

中村 市民がどのように考えているか、大きな分かれ道になると思っている。原発の危険性など正確な情報を得て、学び、自分の意見を出す、行政の立場から言えば正確な情報を提供する。福島やチェルノブイリでは何が起こっているのか、正確な情報を知った時に運動になっていくと思う。福島で起きた事故と、その被害の恐ろしさから原発はすべてなくす必要があると思っている。

岩瀬 まだまだ知らないことが多いのが現実。いかに正しい知識を青年の中で広げていくかだと思う。

中村 何か面白い、青年が行きたくなる企画をして、そこに行政が力を貸せれば良いと思う。一人ひとりが自分で判断して意見を言う、そんな国や市政の形にしていきたい。

―市政刷新への決意を。

中村 若い世代は将来に対して夢が持てない、こうしたいと思ってもなかなか実現されない絶望感、閉そく感を今の社会に感じている。そうじゃなくて、青年の願いが市政に反映される、京都の未来は明るいんだと示したい。京都から新しい政治を若いみなさんとともにつくっていきたい。

―ありがとうございました。 


京都自治労連 第1767号(2012年1月5日発行)より

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