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機関紙 - 公立の保育が守られてこそ全体の保育も守られる 力合わせ、向日市の保育守ろう 〜向日市で保育士・保護者合同の学習会〜

公立の保育が守られてこそ全体の保育も守られる 力合わせ、向日市の保育守ろう 〜向日市で保育士・保護者合同の学習会〜

カテゴリ : 
組合活動
 2012/1/20 9:10

1月10日、市立第3保育所の閉園に反対して署名運動等に取り組んでいる向日市職労は、宇治市の保育所で民営化を経験した保育士の永澄勤子さんを講師に招いて学習会を開催しました。学習会には、組合員21人、保護者11人が参加。宇治市での民営化の経過や具体的な活動についての経験を学び、「子どもたちを不安にさせないためにも頑張ろう」と決意を固めあいました。

公的保育の大切さを市民に理解してもらう努力を

昨年6月、向日市は、公立保育園の1つである第三保育所を2013年3月末に廃園にし、近隣に民間保育園を新設する計画を明らかにしました。これに対して、保育士や保護者が「十分な説明や協議・納得もないまま計画だけがすすむのはおかしい」と反対署名運動を展開、2万4千筆を超える署名が短期間に寄せられました。昨年の12月議会に、保育所の閉園に反対する請願が提案されましたが不採択になっており、今回の学習会は予断を許さない情勢の下での開催となりました。

宇治市で民営化された保育所である北小倉保育所と槇島保育所で勤務し、民営化反対の運動に取り組んできた永澄さんは、「民営化でどうなったか」について、子供たちの様子や保育の引き継ぎ、雇用問題などの具体的な話を参加者の疑問や不安にわかりやすく講演。そして永澄さんは、「民営化されても公立でやってきた保育は尊重されるが、それも2〜3年たてば、民間の特徴を出した保育が行われるようになる。民間は民間なりに“いい保育”と考えて実践されていることであり否定はしない。しかし、公立が保育の基準であることは変わりがない。公立の保育を守らないと、民間の保育も守れない」「公立保育を守るカギは、公立保育の果たす役割、国や自治体が保育に責任を持つ意味を、市民や当局、議員も含め理解してもらうことが必要だと思う」と話しました。

また、保育士と保護者の共同した取り組みについては「保護者と保育士は立場が違うので、運動の過程では何を取り組むかについてよく話し合った。一致できないところもある。一致できる点で共同して取り組むことが必要だ」「力を合わせて、向日市の公立保育所を守ってほしい」と呼びかけました。


話を聞いての感想

≪保育士≫
引き継ぎ保育のことでは、どういう所が大事だったのか話していただいて、よくわかった。言い続けていくことや曲げられへん所を持っておくことの重要さがよくわかった。
組合としての考えと保護者との中で悩む所もあったが、話を聞いていろいろやっていったらいいんだと思いました。

≪第3保育所保護者≫
宇治市のお母さん達も私たちと同じ気持ちでやってこられて心強く感じた。
今、どれだけ法人に公立の保育水準を保ってほしい!と訴えていても時間が経てば法人のやり方にもなるし、あきらめもでてきてそれが当たり前にもなってしまうと聞いてショックだった。そうならないためにも今、行政に対して訴えていかないといけないのだと強く思った。


京都自治労連 第1768号(2012年1月20日発行)より

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