機関紙 - 地域づくりは楽しいもの 自分を向上させ、人生を豊かにする 〜京丹後で岡田教授を招き講演会〜
京丹後市職労も参加する公契約問題丹後懇話会は、1月22日、峰山コミュニティーホールで、「循環型経済で市民も自治体もみんな元気に」と題して、岡田知弘京都大学教授を招いて講演会を開催。100人を超える市民や市議会議員が2時間近い講演に熱心に耳を傾けました。
地域コミュニティがいのち守る役割
岡田教授は冒頭、3・11が問いかけた問題と題して、東日本大震災で東京が思いがけない被害と混乱に見舞われたことを例に挙げて、一極集中型の国土構造のもろさと、原発依存型エネルギー政策の危険性が露呈したことを明らかにしました。そのうえで、震災時、地元市町村や地域が培ってきたコミュニティが重要な役割を果たしたことを紹介しました。
つづいて、住民一人ひとりの生活が維持・向上するためには、地域が活性化し「豊か」になる必要があると説きました。ところが、「市町村合併で地域活性化」と称して平成の大合併を進めたものの、活性化どころか地域の衰退に拍車がかかってしまったことを明らかにしました。
公契約条例で地域循環型経済を
一人ひとりの住民の生活を向上させ、地域再生に向けた戦略として、?構造改革、規制緩和政策の根本的見直し、?地方の産業を住民生活向上に直接つながるものに、?公契約条例を制定して、地域循環型経済を目指す−−ことが挙げられました。
そして最後に、地域づくりに成功している湯布院の人は、「お金持ちよりも、『ひと持ち』『こころ持ち』になりたい」と話していることを紹介し、「地域づくりは楽しいもの。地域づくりは人づくり。自分を知ることで、自分を向上させ、人生を豊かにする」と述べ、講演を締めくくりました。
講演終了後には、岡田教授を囲み約30人の参加者で懇談会を行い、様々な取り組みについて交流を深めました。
京都自治労連 第1769号(2012年2月5日発行)より