機関紙 - 市長選の到着点確信により広い連帯・共闘を 執行委員長 池田 豊
生活守るたたかい
京都市長選挙での皆さんのご奮闘に敬意を表します。
改めて公務労働者の役割について考えさせられた選挙であった。一つは、首長選挙は一般的に“二期目が一番強い”といわれるが、過去の現職二期目とのたたかいの中では一番高い得票率を今回得た。ここに評価のポイントがある。
もう一つが、残された課題が非常にはっきりしていること。一つは、「公契約条例」を作って、地域を活性化していく問題。循環型の地域経済をつくる点で大きな一歩を踏み出した。そしてもう一つが、「脱原発」の問題です。この二つをとって見るだけでも、市長選挙というのは、ただ単にそこの社長を決めるものではなく、地域の住民の生活そのものを守るたたかいであり、そのことを公務労働者がしっかりと位置づけていくことが大切だ。
危険、橋下・大阪市政
次に、大阪の橋下市政の問題です。あの橋下市長のやり方というのは、新自由主義に基づいたポピュリズムを貫き通すやり方。国政の進出も含め大変危険な状況になっている。例えば維新の会からの50名ぐらいの当選が可能といわれている。民主党が議席を大きく減らして、国政のキャスティングボードを握るのは維新の会になりかねない。狭い地域的な事柄だけでなく、国政になれば、経済政策や外交、あるいは防衛政策ということになる。とりわけ、安保・外交問題となると大変危険なことが想定できる。たとえば、領土問題で、竹島問題をはじめとした韓国や中国との領土問題。日本のありようをめぐって、一番右からの日本の再編を大規模に仕掛けられるということになることも当然可能性として考えられる。そうしたことを考えたときに、私たち自治体労働者として、狭く職場の中にとどまっていたのではたたかえない。多くの住民と連帯する、共闘する。そしてその生活をしっかり守っていく。そういう運動をこれから力強く私たちがすすめていく必要がある。
京都自治労連 第1770号(2012年2月20日発行)より