機関紙 - 公務員労働者の生活改善となる勧告を!賃金切り下げのスパイラルを断ち切ろう
減額前の給与で比較してマイナス勧告?
人事院勧告は8月上旬といわれています。勧告にむけた公務労組連・国公労連の交渉が続けられていますが、勧告の内容は、月例給・一時金とも、厳しいものが予想されます。人事院は民間給与実態調査の結果、特例法での減額前の国家公務員の給与は、民間を上回るとしています。公務労組連などは減額(平均7・8%)後の給与での比較を要求していますが、人事院は実際に生じている官民較差を是正する姿勢は示していません。
55歳以上の原則昇給停止
それに加え、人事院は7月26日、来年1月から「50歳台の昇給・昇格制度見直しの成案」を国公労連に提示しました。
見直しの内容は、(1)55歳を越える職員について「昇給区分Aは2号俸、Bは1号俸昇給だが、CDEの場合は昇給0」、(2)昇格時の昇給幅を上位号俸からの昇格者ほど大きく抑制する、というものです。民間と公務の働き方の違いを無視したもので、年齢による差別賃金です。また低位号俸で昇格する『キャリア』は優遇するという差別的なものです。
退職手当削減も狙う
政府は人事院調査での官民較差402・6万円を唯一の理由として、退職手当引き下げを行うことや、早期退職の勧奨強化のため、早期退職者特例措置を拡大しようとしています。
賃下げスパイラルを断ち切り、生活改善となる勧告を
国公労連・自治労連中央では、「民自公3党による国民負担増の消費税増税が、公共事業のばらまき財源になろうとしている。その増税の露払いとしての、賃下げ強行や400万円もの退職手当引き下げなど、断じて許すことはできない」と、賃下げ強行や退職手当削減に反対し、人事院前で座り込み行動を行っています。
公務員給与は、民間給与にも影響し、さらに景気が減退、地域経済活性化や、被災地復興にも悪影響を及ぼします。労働者賃下げのスパイラルを断ち切り、公務員生活を改善する勧告が求められています。
署名を広げよう
人事院あて「公務労働者の賃金・労働条件の改善を求める署名」と総務省あて「公務員総人件費削減に反対し、公務・公共サービス拡充を求める署名」をさらに広げてください。
京都自治労連 第1781号(2012年8月5日発行)より