機関紙 - 職場・地域からのたたかいで違法な自治介入を跳ね返そう 〜地域経済に打撃!退職手当削減7.8%賃金削減許さない〜
退職手当削減攻撃に反対するたたかいと、7・8%の賃金削減に反対するたたかいが重要な局面を迎えています。そこで、松下卓充賃金権利部長に現在の情勢の特徴とたたかいの重点について語っていただきました。
削減阻止 代替措置の追及を
公務員の退職手当をめぐっては、国が今年1月1日から削減となり、地方公務員も都道府県、政令市に続いて市町村でも削減提案が相次いでおり、退職手当削減反対のたたかいをこれまで以上に強化しなければなりません。
たたかいのポイントは、削減の不当性を徹底して明らかにして職場の「怒りの世論」を高揚させ、その力を背景に当局に対し削減阻止や代替措置を講じることを追求していくところにあります。
削減の不当性として、?まず、大きな不利益変更は違法性が強いことです。「国が削減したから」は理由になりません。当局として明確な理由も示さず削減だけを提案することは認められません。また、退職手当は賃金の後払いの性格を持ち、重要な労働条件であり一方的な不利益変更は認められません。?さらに、人事院調査に対しても有識者会議でも異論が出ていること、加えて自治体職員の組合員レベルでは国退職金の2700万円にも及んでいないこと、調整率での一律削減は下級在職職員へのダメージが大きいことなどがあげられ、生涯生活設計を破壊し勤労意欲さえ奪いかねない重大な内容を持っています。
交渉では、退職手当部分で出来ることとあわせ、「生涯賃金」として捉えて削減分を回復させる措置を講じさせることを目標に置かねばなりません。?到達級の引上げ、?賃金ラインの改善、?一時金加算率の改善、?再任用賃金に削減分を上乗せさせることなど、組合員の英知を集め追求していくことが求められています。
緊急にたたかいを強めよう
政府は、地方公務員の賃金を国家公務員の平均7・8%カットに準じて、今年7月から削減するよう閣議決定を行い、これに合わせて地方交付税も賃金カット分相当額を減額した地方財政計画を決めました。
これは、明らかな地方自治への介入であり、断じて認められない暴挙です。地方6団体は共同声明を出し反対の立場を表明していますが、「地方交付税削減」というもとで賃金カット問題が重大な局面に入ってきています。
13春闘時期のたたかいが重要です。当局に対しても、国の地方自治介入、地方自治破壊の攻撃に対し正面からたたかうこと。地方交付税削減、地方公務員給与削減に反対する立場に立ちきり国に意見を言うことを求めるとともに、地方公務員の賃下げが地域経済低迷に一層の拍車をかけることを職場・地域に明らかにしながら、賃金カット阻止に向けたたかいを緊急に強めることが重要です。
京都自治労連 第1793号(2013年2月5日発行)より